[2017-03-02]
3メガ損保16年度第3四半期決算、全グループで増益、国内損保事業がけん引
損保大手3グループはこのほど、2016年度第3四半期(16年4月1日〜12月31日)連結決算を発表した。東京海上HDは経常利益が3157億円、四半期純利益が2281億円、MS&ADHDは経常利益が3188億円、四半期純利益が2096億円、SOMPOHDは経常利益が1655億円、四半期純利益が1097億円となり、いずれも前年同期実績を上回った。
東京海上HDは、正味収入保険料が円高進行による海外保険会社の減収や東京海上日動における火災保険の減収があったものの、TMHCC(Tokio Marine HCC)の新規PL連結などで増収となった。生命保険料は、国内生保事業での保有契約の拡大や変額年金の解約減少、TMHCCの新規PL連結などにより増収となった。連結経常利益・親会社株主に帰属する四半期純利益は国内損保事業での保険引受利益増加などにより増益。異常危険準備金の繰り入れやTMHCCののれんの償却負担などの影響を控除した修正純利益も増益だった。
MS&ADHDは、正味収入保険料が国内で前年度の火災保険の商品改定と駆け込み需要の反動による影響があったものの、海外保険子会社のMS Amlinを新規連結したことから、11.4%の大幅な増収となった。生命保険料は三井住友海上プライマリー生命で前年度好調だった外貨建変額保険の新商品の販売が一巡したことなどから、3.1%の減収となった。経常利益は、国内損保事業の増益がけん引し、前年同期比21.7%増益の3188億円、四半期純利益は、同22.8%増益の2096億円だった。
SOMPOHDは、国内損保事業の増益によって、連結経常利益は439億円増益の1655億円、連結純利益は214億円増益の1097億円、通期業績予想対比で順調に進捗(しんちょく)した。国内損保事業はアーンド・インカード損害率の改善などを主因とした保険引受利益の大幅改善と株式市況の好転を捉えた政策株式売却の進展などによって増益となった。国内生保事業は医療保険を中心に保障性商品の保有は継続拡大、ボトムラインは通期業績予想対比で堅調だった。海外保険事業は適正なアンダーライティングや自然災害が限定的だったことなどによって、計画を上回って推移した。
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