[2017-01-23]
自賠責保険審議会、全車種平均6.9%引下げ
1月19日に開かれた第137回自賠責保険審議会は、自賠責保険の基準料率を4月から全車種平均で6.9%引き下げることを決定した。2年契約の自家用乗用自動車では、現行基準料率2万7840円が2010円(7.2%)下がり2万5830円に、軽自動車では2万6370円が1300円(4.9%)下がり2万5070円となる。自動安全ブレーキなど運転支援技術の普及により事故が減り、それが基準料率の引き下げに反映された結果だとしている。
自賠責の基準料率を見直し、引き下げることについては、1月12日に開催された136回の審議会で決定されていたが、今回、具体的な内容が損害保険料率算出機構から示され、審議の結果、了承された。
沖縄県を除く離島以外の地域に適用する基準料率について車種と契約期間別にみると、自家用乗用自動車の1年契約は、現行1万6350円から830円(5.1%)下がり1万5520円となる(2年契約は前出)。3年契約では、3万9120円が3170円(8.1%)下がり3万5950円となる。
軽自動車(検査対象車)の1年契約は、1万5600円から470円(3.0%)下がり1万5130円となる(2年契約前出)。3年契約は、3万6920円から2100円(5.7%)下がり3万4820円となる。
小形二輪自動車の1年契約は9180円から890円(9.7%)下がって8290円、2年契約は1万3640円から2120円(15.5%)下がり1万1520円となり、3年契約は1万8020円から3330円(18.5%)下がり、1万4690円となる。
今回基準の改定が必要とされるに至った状況について、純保険料水準では16年度の料率検証結果では、17契約年度の損害率として94.3%と予測できることおよび16年度末の滞留資金は2242億円の黒字を見込める。また、社費水準では15年度末の累計収支残が125億円の赤字となっており、16契約年度も現行料率を継続することおよび消費税の引き上げや代理店にかかる負担増なども考慮すると、16年度末の赤字は拡大するとみている。
今回の基準料率改定では、純保険料算定は17契約年度損害率を94.3%(全車種合計)とし、滞留資金として2242億円を17〜21契約年度の5年間で活用するとしている。社費の算定は直近経過事業年度(15年度決算)の実績値をベースに同様の5年間で収支が均衡するように同期間の所要額平均値を基準として累計収支残などを勘案して改定する。水準是正では賃金上昇率、物価上昇率を据え置きとし厚生年金保険料の引き上げ、雇用保険料の引き下げ、契約台数および支払件数の増減を算入。
代理店手数料の算出は15年度の契約1件当たりの所要額を算出しこれをベースに賃金上昇率、物価上昇率を据え置きとし同5年間で収支が均衡するように平均値として改定する。純賦課金率、付加賦課金率とも据え置く。改定率計算は別表の通り。
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