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[2017-02-08]
日本生命、個人保険で料率改定、市中金利動向踏まえ
日本生命は4月から、市中金利動向や標準利率などの状況を踏まえて、個人保険・個人年金保険の保険料率などを改定する。
予定利率の改定は4月2日以降の新契約より適用され、学資保険・こども保険は現行の1.35%から改定後は0.85%(▲0.50%)となる。
年金保険・長寿生存保険(低解約払戻金型)は、払込期間20年以下の場合が現行の1.35%から改定後は0.85%(▲0.50%)に、払込期間20年超の場合が現行の1.15%から改定後は0.85%(▲0.30%)になる。
終身保険・長期定期保険・低解約払戻金型長期定期保険と、3大疾病保障保険・介護保障保険・総合医療保険・がん医療保険の4商品(保険期間終身のみ改定)は現行の1.15%から改定後は0.40%(▲0.75%)となる。
なお、定期保険・身体障がい保障保険・逓増定期保険・継続サポート3大疾病保障保険・出産サポート給付金付3大疾病保障保険と保険期間が有期の3大疾病保障保険などについては、保険料率改定の対象外となる。
保険金据置利率などの改定は4月1日以降から適用(保険料の前納割引利率については4月2日から適用)され、保険金据置利率・給付金据置利率・社員配当金積立利率は現行の0.05%から改定後は年0.01%(▲0.04%)となる。
保険料の前納割引利率・前納保険料の積立利率は、現行の年0.30%から改定後は年0.01%(▲0.29%)となる。
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[2017-02-07]
SBIHD、17年3月期第3四半期決算、損保は12%の高成長持続
SBIホールディングスは1月31日、東京都千代田区のホテルニューオータニで2017年3月期第3四半期決算説明会を開催した。SBI損保の自動車保険の保有契約件数は前年同期比11%増、元受正味保険料も同12%増と2桁成長を持続した。SBI生命は堅調な業績を維持し、少額短期保険事業の保有契約件数も順調に増加した。北尾吉孝社長は、グループの保険会社を統括する保険持ち株会社を本年度中に設立して、損保、生保、少短3事業を一体化した効率的な経営を実現すると強調した。
グループ全体の連結業績(IFRSベース)は、売上高が前年同期比8%増の1935億7000万円、税引前利益は同8.9%増の334億500万円、四半期利益は7.2%増の218億7700万円だった。そのうち、親会社所有者に帰属する四半期利益は同24.1%増の251億3400万円となり、増収増益を達成した。
セグメント別の売上高(IFRSベース)では、金融サービス事業の売上高が前年同期比7.3%増の1293億1500万円だったものの、税引前利益は同0.8%減少し、374億2600万円となった。金融サービス事業は、個人株式委託売買代金が同20.6%減少するなど株式市況が低調で証券事業の収益や営業利益は減少したが、FXや銀行、保険事業の業績が拡大し減収をカバーした。
SBI損保の自動車保険の保有契約件数は前年同期比11%増の約88万件、元受正味保険料は同12%増の239億5300万円と成長を持続。税引前利益(IFRSベース)は1億3900万円となり、前年同期と比べて6億5900万円改善するとともに、損害率は3.9%、事業比率は2.0%、コンバインド・レシオは5.8%改善している。
SBI生命の第3四半期業績は、経常利益が20億3200万円、ソルベンシー・マージン比率が1221%だった他、保有契約件数は約11万件となったことから、堅調な業績を維持している。
少額短期保険事業については、SBIリスタ少額短期保険の保有契約件数が前年同月比10%増、SBIいきいき少額短期保険が同23%増加した。また、16年9月に子会社化した日本少額短期保険の保有契約件数は、16年3月末比で4%伸長した。
銀行・保険事業の伸展で金融サービス事業での証券事業への依存度は着実に低下しており、引き続き保険関連事業の商品・サービスを拡充していく。SBI生命は団体信用生命保険を新たに開発し、住信SBIネット銀行の住宅ローンに係る団信について、保険料の半分相当を引き受ける。来期以降、約5万件の定期保険に相当する収入保険料を見込む。
少額短期保険3社はさらなる伸展に向けて、各社の商品を相互に取り扱う“相互クロス販売”を16年12月から部分的に開始している。SBIいきいき少短では現在、ペット保険の開発を進めており、当局の商品認可を前提に、17年上期の販売開始を目指す。
北尾社長は、「グループ全体の保険会社を統括する保険持ち株会社を本年度中に設立し、損保、生保、少短3事業の一体運営により、保険事業のコスト削減や相互間でのシナジー効果を図る」としており、「Fintechの活用など先進的な取り組みと併せて、新しい時代の保険グループの確立を目指す」と強調した。
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