2023.08.17 日本生命グループ 23年度第1四半期決算 新契約40%伸展、保険料等収入23%増に、基礎利益は19%減の1141億円

日本生命が8月7日に発表した2023年度第1四半期決算によると、同グループの連結業績は前年同期比で増収・減益となった。保険料等収入は日本生命、ニッセイ・ウェルス生命の一時払商品の販売増を主因に前年同期比23.5%増となった。基礎利益は日本生命、大樹生命、ニッセイ・ウェルス生命のヘッジコストの増加を主因に同19.0%減となった。新契約年換算保険料は日本生命、ニッセイ・ウェルス生命の一時払商品の販売増を主因に同40.9%増と大幅に増加した。

グループの連結業績で、経常収益は前年同期比19.0%増の3兆181億円で、このうち連結保険料等収入は同23.5%増の1兆8518億円だった。保険料等収入を単体別に見ると、日本生命が同12.8%増の1兆3120億円だったほか、大樹生命が同10.8%減の1596億円、ニッセイ・ウェルス生命が同206.0%増の3210億円。はなさく生命が同49.6%増の68億円、豪MLCが同3.9%増の414億円(保険収益)だった。各社の保険料等収入の増減では、日本生命は終身保険の販売増等1759億円により前年同期比1493億円の増加。大樹生命は外貨建一時払商品の販売減▲126億円により同192億円の減少。ニッセイ・ウェルス生命は外貨建および円建一時払商品の販売増1029億円により同2161億円の増加。はなさく生命は医療保険等の販売増22億円により同22億円の増加。
また、グループの資産運用収益は前年同期比12.0%増の1兆992億円だった。このうち日本生命の資産運用収益は同677億円減の5793億円、資産運用費用は同307億円増の2770億円で、資産運用収支は同984億円減の3023億円を計上した。
グループの基礎利益は同19.0%減の1141億円だった。単体では、日本生命が同20.3%減の1190億円だったほか、大樹生命が同60.0%減の20億円、ニッセイ・ウェルス生命が同99.2%減の0億円。はなさく生命が同9.3%減の▲58億円、豪MLCが42億円(前年同期実績は▲7億円)だった。
グループの経常費用は同20.2%増の3兆146億円で、このうち保険金等支払金は同7.7%増の1兆5071億円、資産運用費用は同2.2%増の4142億円、事業費は同3.8%増の1969億円となった。この結果、経常利益は同88.2%減の35億円、四半期純剰余(利益)は同71.0%減の71億円となった。
総資産は前年度末比4.0%増の91兆1217億円、責任準備金は同1.2%増の70兆9244億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末の1073.2%からほぼ横ばいの1073.9%。経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は23年6月末時点で約243%(概算)。実質純資産は有価証券含み損益の増加により前年度末比で2兆81億円増加し19兆3342億円。
国内の保険料等収入は前年同期比24.0%増の1兆7995億円。うち個人保険・個人年金保険が同33.0%増の1兆2680億円で、チャネル別では、営業職員チャネルが同24.2%増の8422億円、代理店チャネルが同12.8%増の1179億円、金融機関窓販チャネルが同84.2%増の3144億円だった。団体保険は同3.8%増の830億円、団体年金保険は同17.5%減の3010億円だった。
国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料が前年同期比40.9%増の1169億円、件数が同13.2%減の104万件、保障額等が同7.1%増の1兆9042億円だった。このうち営業職員チャネルの新契約年換算保険料は同21.9%増の473億円、件数が同16.8%減の93万件、保障額等が同9.2%減の1兆572億円だった。代理店チャネルは同16.6%増の176億円、件数が同18.3%増の6万件、保障額等が同15.7%増の4891億円。金融機関窓販チャネルは同79.0%増の517億円、件数が同80.9%増の4万件、保障額等が同85.6%増の3514億円。
日本生命は新契約年換算保険料が同22.5%増の612億円、件数が同16.7%減の93万件、保障額等が同5.5%減の1兆2312億円だった。大樹生命は新契約年換算保険料が同4.1%増の74億円、件数が同12.5%増の3万件、保障額等が同10.8%減の1444億円。ニッセイ・ウェルス生命は新契約年換算保険料が同93.0%増の454億円、件数が同120.1%増の2万件、保障額等が同122.5%増の2715億円となった。はなさく生命は新契約年換算保険料が同24.4%増の28億円、件数が同29.2%増の4万件、保障額等が同34.1%増の2570億円となった。
国内の個人保険・個人年金保険の保有契約は、年換算保険料が前年度末比1.1%増の4兆6472億円、件数が同0.0%減の3834万件、保障額等が同0.3%減の170兆7816億円だった。団体保険の保有契約実績(保障額等)は前年度末比0.1%増の108兆6793億円。