2021.06.08 エヌエヌ生命 就業不能保障保険を発売、中小企業経営者のリスク幅広く保障

 エヌエヌ生命は6月2日から、中小企業の経営者や従業員が病気やケガによる入院または在宅療養などで一定期間働けなくなった場合を保障する「就業不能保障保険」の販売を新たに開始した。解約返戻金がある「就業不能保障保険(Ⅳ型)」と解約返戻金がない「無解約返戻金型就業不能保障保険(Ⅳ型)」がある。入院、在宅療養、所定の障害状態または要介護状態などによる就業不能状態を幅広く保障、特則で精神疾患も保障する。

 中小企業では事業の運営を経営者に大きく依存しているケースが多く、経営者が働けず不在となった場合の経営リスクが大きい。同社が昨年8月に中小企業経営者を対象に行った調査によると、病気やケガにより働けなくなった場合には、43.6%が「会社を清算せざるを得ない」「事業存続が危ぶまれる」「数年間事業が不安定になる」と考え、79.9%が「事業継続のために月額100万円以上の保障が必要」としており、受け取り期間については86.8%が3年以内の期間を望んでいるという結果だったという。
 新商品では、「就業不能給付金(基準給付金月額)」が最大月額300万円まで設定されており、特定の九つの疾病など(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、慢性腎不全、肝硬変、糖尿病、高血圧性疾患、慢性膵炎、良性脳腫瘍、臓器移植、指定難病)による就業不能状態時には、基準給付金月額と同額の「特定就業不能給付金」を上乗せして最大合計月額600万円を給付する手厚い保障が特長となっている。「就業不能給付金」と「特定就業不能給付金」の第1回目の給付金を3カ月分まとめて給付することもポイント。「就業不能給付金(精神疾患)」特則を付加することで、所定の精神疾患による就業不能状態時も保障する(以上の就業不能給付金は就業不能状態になったときから60日間は支払対象外)。なお、就業不能状態から回復した後も直後の1回分の給付金を給付することも特長となっている。
 そのほか、特定の五つの疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、慢性腎不全、肝硬変)により入院もしくは特定の手術(冠動脈・大動脈バイパス術、弁置換術)を受けたときには、「5疾病入院・特定手術給付金」として基準給付金月額と同額を一時金で給付する。
 従業員が働けなくなった場合の職場復帰を促す福利厚生として活用することも可能で、中小企業の事業継続ニーズ、経営者・従業員の就業継続ニーズに合わせて保険種類や契約条件を選択できる。解約返戻金のあるタイプとないタイプのほか、就業不能給付金および特定就業不能給付金の第2回目以降の給付金月額が一定である定額プランと、第14回目までのこれらの給付金月額を半分に抑えた前期抑制プランの2種類の販売プランがある。
 契約年齢は18歳から60歳。基準給付金月額は定額プランが10万円~300万円、前期抑制プランが10万円から150万円。1就業不能状態の給付金の支払限度回数は、就業不能給付金および特定就業不能給付金が36回または60回。通算支払限度回数は、就業不能給付金および特定就業不能給付金が300回、5疾病入院・特定手術給付金が5回、就業不能給付金(精神疾患)が18回となっている。
 定額プランで就業不能(精神疾患)特則の適用なし、基準給付金月額100万円、月払、70歳満了、1就業不能状態の給付金の支払限度36回の場合の保険料例は、解約返戻金のある就業不能保障保険(Ⅳ型)で40歳男性6万9851円、同女性5万4169円、50歳男性9万1061円、同女性6万8595円、無解約返戻金型就業不能保障保険(Ⅳ型)で40歳男性5万4931円、同女性4万3952円、50歳男性8万1880円、同女性6万2370円。
 なお、エヌエヌ生命は、6月2日の就業不能保障保険の販売開始に併せて、顧客の健康・復帰を支援する4種類の付帯サービスの提供も開始した。①就業不能状態後の早期復帰を支援する「プライベート看護」(割引価格)②「ファインド・ベスト・ドック(医師紹介サービス)」(無料)③健康維持・早期復帰を支援する「メンタル相談ダイヤル」(無料)④「健康医療相談ダイヤル」(無料)―の4種類。万が一の「働けない」状態を保険商品による保障で支えることにとどまらず、日常の健康リスクの軽減・就業不能状態からの早期復帰を支援するもので、今回開始した付帯サービスは、一部商品(一時払変額年金保険)を除くエヌエヌ生命の全契約者および被保険者が利用できる。