2020.06.04 ■共栄火災 19年度末(20年3月期)決算、正味収保3%増1666億円に[2020年5月22日]
共栄火災は5月22日、2020年3月期決算を発表した。それによると、経常収益は前期比で53億円減少し1908億円だった。元受正味保険料は、火災保険を中心とした増収により、1842億円と同52億円(2・9%増)の増収となり、正味収入保険料は、同48億円(3・0%増)増収の1666億円だった。経常利益は同2億円増の42億円、経常損益に特別損益、法人税、住民税等を加減した当期純利益は同3億円減益の21億円となった。
保険引受損益は、支払再保険料の増加(値上げの影響や自然災害の再保険回収に伴う追加の再保険料の支払等)の影響等から、前期比100億円増とはしたものの▲5億円となった。
正味収入保険料を種目別に見ると、火災が同23・3%増の216億円、自動車が同1・1%増の606億円、自賠責が同2・6%増の187億円、その他が同4・2%増の305億円と前期実績を上回った。一方、海上は同6・1%減の22億円、傷害は同1・7%減の306億円、建物更新は同31・4%減の20億円だった。
正味支払保険金(損害調査費を含む)は、自然災害の支払いが減少したこと等から同92億円減少し1014億円、正味損害率は、60・9%と同7・5ポイント改善した。
正味事業費は、元受正味保険料の増収に伴う代理店手数料の増加等から、622億円と同21億の増加。正味事業費率は同0・2ポイント上昇し37・4%だった。
正味収入保険料から正味支払保険金、正味事業費を除いた収支残は、同119億円増加し29億円となった。
コンバインド・レシオは、98・2%で同7・4ポイント改善した。
資産運用損益は、有価証券売却損益の減少や有価証券評価損の増加等から、同97億円減の51億円だった。
総資産は、同282億円減の5961億円、純資産は同158億円減の1062億円となった。
ソルベンシー・マージン比率は、有価証券含み益が減少したものの、自然災害の大型化に備えて再保険カバーを買い増したこと等による巨大災害リスクの減少や資産運用リスクの減少等から、1108・9%と前年度末比で179・1ポイント増加した。