2020.06.03 ■日本生命グループ 19年度末(20年3月期)決算、連結業績は減収・減益[2020年5月28日]

■日本生命グループ 19年度末(20年3月期)決算、連結業績は減収・減益[2020年5月28日]
 日本生命が5月28日に発表した2019年度決算によると、グループの連結業績は前年度から減収・減益となった。保険料等収入は外貨建保険商品の販売減少が主な要因となり減少した。基礎利益は保険料率改定の影響等により減益となった。また、オーストラリアのMLC Limited(MLC)の収支悪化に伴う企業価値の低下を反映し、のれんの減損損失408億円を計上した。連結ソルベンシー・マージン比率は、前年度から50・2ポイント上昇し、1047・5%で引き続き高い健全性を維持した。国内の個人保険・個人年金保険の新契約の件数は、日本生命での新商品の好調な販売により増加となった。

 連結保険料等収入は前年度比5・8%減の5兆7193億円となった。日本生命と大樹生命では海外金利の低下による外貨建保険商品の販売減少や、団体年金保険における新規引き受けの減少等により減収となった。一方で、ニッセイ・ウェルス生命では、生存保障重視タイプの商品や介護保障付商品の販売増加等により増収した。
 基礎利益の合計は保険料率改定が主な要因となり同9・8%減の6958億円となった。日本生命では、保険料率改定に加え、円高による外国債券利息等の減少により減益。大樹生命も、保険料率改定の影響により減益となった。MLCでは、所得補償保険の支払い増加等により減益した。はなさく生命は、開業に伴う初期投資により損失を計上した。
 連結経常収益は同2・1%減の8兆506億円で、このうち保険料等収入が同5・8%減の5兆7193億円、資産運用収益が同9%増の2兆74億円だった。経常費用が同0・4%減の7兆7693億円で、このうち保険金等支払金は同0・8%減の4兆5610億円、資産運用費用は同88%増の6990億円、事業費は同1・1%減の8164億円となった。この結果、経常利益は同34・3%減の2813億円、当期純剰余(利益)は同31・1%減の1921億円となった。
 総資産は前年度末比1・6%増の80兆811億円、責任準備金は同2%増の65兆4061億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は諸準備金等の積み増しや、劣後ローン調達を通じた自己資本の強化に伴い、1047・5%と同50・2ポイント上昇した。実質純資産は、自己資本を積み増したものの、内外株価の下落による有価証券の含み益の減少が主因となり同5%減の18兆3361億円と減少した。
 国内の保険料等収入の合計は前年度比5・7%減の5兆5044億円と減少した。そのうち個人保険・個人年金保険が同7・7%減の3兆9151億円で、チャネル別では、営業職員等チャネルが海外金利低下による大樹生命での一時払外貨建養老保険の販売減少が主因となり同6・2%減の3兆2568億円で減収となった。銀行窓販チャネルは同14・5%減の6583億円。円建保険の販売が好調だったものの、外貨建保険の販売減少が要因となった。
 団体保険は同5・5%減の2774億円、団体年金保険は同8・7%減の1兆1246億円で、保険料率改定や新規引き受けの減少により減収となった。
 国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料は前年度比20・8%減の4072億円、件数が同1・7%増の527万件、保障額等が同4・1%減の9兆5338億円となった。日本生命での新商品「入院総合保険“NEW in 1”」(19年4月発売)の好調な販売により件数は増加した。
 営業職員等チャネルの新契約年換算保険料は同22・2%減の2516億円、件数は同2・6%増の517万件、保障額等は同2・3%減の8兆7994億円だった。銀行窓販チャネルの新契約年換算保険料は同18・3%減の1556億円、件数は同29・3%減の10万件、保障額等は同21・9%減の7343億円となった。
 日本生命は、新契約年換算保険料が同19・5%減の2504億円、件数が同1・7%増の499万件、保障額等が同0・2%増の8兆4445億円だった。大樹生命は新契約年換算保険料が同37・6%減の332億円、件数が同23・5%減の19万件、保障額等が同28・9%減の8062億円。ニッセイ・ウェルス生命は新契約年換算保険料が同19・9%減の1197億円、件数が同4・6%増の2万件、保障額等が同28・7%減の2733億円だった。
 国内の個人保険・個人年金保険の保有契約は、年換算保険料が前年度末比0・2%減の4兆5245億円、件数が同4%増の3618万件、保障額等が同1・6%減の179兆1205億円となった。
 日本生命は保障額等が同1・2%減の157兆3193億円となったものの、年換算保険料が同0・4%増の3兆7618億円、件数が同4・2%増の3320万件と前年度末実績を上回った。大樹生命は保障額等が同4・7%減の18兆6752億円、年換算保険料は同1・6%減の5142億円、件数は同0・2%減の259万件となった。ニッセイ・ウェルス生命の年換算保険料は同7・5%減の2445億円、件数が同3・4%増の32万件、保障額等は同2・2%減の3兆1162億円だった。
 団体保険の保有契約(保障額等)は国内計で同0・3%増の110兆27億円。このうち日本生命は同0・8%増の97兆8894億円、大樹生命は同3・8%減の12兆1133億円となった。団体年金保険(受託資産等)は国内計で同0・5%増の16兆8638億円だった。
 契約者配当について、日本生命では個人保険・個人年金保険について、危険差益配当は増配としたものの利差益配当は減配の方針を示した。約1000万件の契約を対象に契約者配当を実施する方針。大樹生命も個人保険・個人年金保険について、昨年度に引き続き契約者配当を実施する方針で、約4万件の契約を対象に契約者配当を実施する。
 20年度の見通しについては、連結保険料等収入は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う営業職員チャネル等の販売自粛の影響により減収を見込む。基礎利益は、現時点での見通しは不透明であるものの保険料収入の減収により厳しい状況になる見通しとした。