2019.09.02 共栄火災 「しんきんの傷害保険」に新プラン 弁護士への相談・委任費用補償
共栄火災は8月26日、信用金庫の窓販専用商品として提供する「しんきんの傷害保険」(標準傷害保険)において、10月から、日常生活での法的トラブルによる弁護士への相談費用や委任費用を補償する「弁護士費用補償プラン」を販売することを発表した。同プランにセットされる「弁護士相談・委任費用補償特約」では、加入者が被害者として「被害事故」「人格権侵害」「労働関連」「借地・借家」「離婚調停」「遺産分割調停」に関する法的トラブルに巻き込まれた場合に、弁護士への相談やトラブル解決の委任に要する費用を補償。また、同特約で保険金の支払い対象となる場合には、日本弁護士連合会のリーガル・アクセス・センター(LAC)を通じて弁護士を紹介するサービスを無償で提供する。
「弁護士費用補償プラン」では、対象となるトラブルにおいて、弁護士に法律相談を行う場合、「弁護士相談費用」として、保険金額10万円(保険期間〈1年間〉中の限度額)を支払う。さらに、弁護士にトラブル解決を委任する場合は、「弁護士委任費用」として、保険金額300万円(同)を支払う。なお、「弁護士委任費用」については、費用の10%相当額は契約者負担となる。
同プランで補償対象となる法的トラブルの具体的な事例は以下の通り。
【被害事故】
▽歩行中に自転車に追突され、けがを負わされたが、相手が不誠実で、交渉に応じてくれない。
▽投資詐欺に遭い、詐取された金額を取り戻したい。
▽虚偽の説明で偽物の絵画を買わされたが、支払った金額を取り戻したい。
【人格権侵害】
▽学校で子どもがいじめにあい、登校ができずに引きこもりになってしまった。学校に相談したが、いじめを認めず応じてくれない。
▽個人を特定できる情報と共に、セクハラやパワハラをしているとの偽情報を広く流された。慰謝料を請求したい。
【労働関連】
▽職場の上司からパワハラを受けて体調を崩し、休職を余儀なくされた。慰謝料を請求したい。
▽サービス残業を強いられた。未払いの残業手当を請求したい。
【借地・借家】
▽突然退去を求める賃貸アパートの家主に、引っ越し代を請求したい。
▽賃貸住宅からの退去時に、本来返還されるはずの敷金が返ってこないので、返還請求したい。
また、これらのトラブルに加え、離婚調停や遺産分割調停などの親族間トラブルも対象となる。
「しんきんの傷害保険」(標準傷害保険)は、信用金庫の職員が販売しやすく、顧客に幅広く案内できる窓販専用商品として、2009年から提供している。けがに対する補償の他、オプションで日常生活における損害賠償責任を補償。保険料は年齢・職業・性別を問わず一律で、契約の際に健康診断の受診や健康状態の告知は不要。現在、加入者は約27万人に上り、共栄火災の主力商品の一つとなっている。
近年、信用金庫の顧客からは、「被害者として賠償事故に巻き込まれたが、加害者から十分な対応をしてもらえない」「日常生活で法的トラブルに巻き込まれ、精神的・経済的な負担を強いられた」といった悩みや、「弁護士に関する情報がなく、相談したいが敷居が高い」「弁護士に相談した場合、費用がどのくらいかかるか心配だ」といった相談が多く寄せられていた。
また、こうした事例に対する“備え”をしたいとの要望が多かったことから、共栄火災では今回、これらの要望に応えるため、信用金庫の窓口で販売する「しんきんの傷害保険」において、これまでの補償プランに加え、日常生活における法的トラブルによる弁護士への相談費用や委任費用を補償する「弁護士費用補償プラン」を販売することとした。
同社では、全国の信用金庫を通じて販売する同プランを積極的に案内するとともに、顧客の要望を踏まえ、引き続き商品内容の充実を図っていくとしている。