2021.09.08 楽天生命 診断確定後の介護・入院もサポート、認知症保険の販売を開始

楽天生命は8月28日から、「楽天生命認知症保険」(認知症保険(払戻金なし))の販売を開始した。同保険では、認知症診断確定時の給付金だけでなく、特約を付加することで診断確定後の介護・入院に備えることを可能としたことが大きな特長。さらに、認知症と診断確定されなかった場合に支払う無事故給付特約により、給付金を認知症の予防などに使うことができる。楽天生命の募集代理店およびインターネット双方で販売する。

 同保険は主契約で、初めて認知症と診断確定されたときに認知症診断給付金を支払う。介護給付特約(払戻金なし)、精神疾患併発入院特約(払戻金なし)、無事故給付特約(払戻金なし)、指定代理請求特約を付加することが可能で、介護給付特約では、初めて認知症と診断確定され、かつ、公的介護保険による要介護認定1以上を受けたときに要介護給付金を支払う。精神疾患併発入院特約では、認知症と診断確定された後に、所定の精神疾患で入院したときに精神疾患併発入院給付金を支払う。また、無事故給付特約では、契約日以後3年ごとの契約応当日の前日までに認知症と診断確定されずに生存しているとき、無事故給付金を支払うものとなっている。
 取扱範囲は、認知症診断給付金額が100万円~3000万円、要介護給付金額が100万円~2900万円で、認知症診断給付金額と要介護給付金額の合計で3000万円を限度としている。精神疾患併発入院特約による入院給付金日額は5000円~2万円、無事故給付金額は5万円または10万円。
 契約年齢は50歳~75歳、保険期間・保険料払込期間は終身。保険料払込方法は月払でクレジットカード扱または口座振替扱。
 保険料例は、認知症診断給付金額100万円で契約年齢が60歳男性の場合2210円、同女性で2830円。70歳男性で3880円、同女性で5080円。
 認知症診断給付金と要介護給付金は、それぞれニーズや顧客の置かれている状況が異なり、通算を3000万円と幅広く設定することで、多様なニーズに応えることができるようにしている。
 また、介護給付特約または精神疾患併発入院特約を付加した上で認知症と診断確定された場合、特約の保険料の払込は免除とする(業界初=同社調べによる)。認知症診断給付金の支払い後は主契約の保険料の払込がないため、契約全体の保険料の払込が不要となる。これにより、認知症になった後も保険料負担の不安なく特約の保障を継続することができ、認知症がさらに進んで精神疾患を併発した際の入院に備えることができるようにした。
 さらに、無事故給付特約で支払われる給付金は、認知症の予防や旅行など自由に使うことができる。
 社会全体で高齢化が進む中、日本における65歳以上の認知症患者数は2020年で約631万人、30年には約830万人に達し、その後も増え続けると推計され、認知症に対する備えが今後ますます重要になることが見込まれる。楽天生命では、このような社会的課題や認知症の人およびその家族の不安を解消し、将来への備えを充実させるため認知症保険を開発するに至ったとしている。