2019.10.09 東京海上日動/ANA キャンセル保険「そらもよう」発売 悪天候での取消・払戻手数料を補償

 東京海上日動と全日本空輸㈱(以下、ANA)は、搭乗予定便が悪天候により欠航のおそれがあると判断され、航空券をキャンセルした際に、取消手数料および払戻手数料を補償するキャンセル保険「そらもよう」を共同開発、10月1日からANAウェブサイトで販売を開始した。同保険に加入すると、悪天候により欠航のおそれがあると判断された場合は5日前から実質的な負担はゼロで航空券のキャンセルが可能となる。さらに、搭乗予定便が悪天候により遅延・欠航となった場合は、代替交通機関や宿泊費など予定外の追加費用の補償として、一律1万円が支払われる。そのほか、急な出張等によってキャンセルした場合の取消手数料および払戻手数料も補償対象となる。

 新商品の保険名称は、ANAのキャンセル保険「そらもよう」(キャンセル費用補償特約条項(航空会社用)、欠航・遅延費用補償特約条項付費用・利益保険)。
 補償内容は、
 ▽キャンセル費用補償:①~③のいずれかの事由に該当し、航空券の予約をキャンセルした場合に、航空券の購入者に生じる取消手数料および払戻手数料を補償する。①悪天候による欠航のおそれ②目的地でのイベントの中止または延期③急な業務出張
 ▽欠航・遅延費用補償:①~③のいずれかの事由に該当した場合にかかる予定外の追加費用(追加宿泊費用、追加交通費、追加食費および目的地において提供を受ける予定であった予約済みサービス等の取消料)を補償する(定額1万円)。①搭乗便が悪天候等の不可抗力の事由により欠航となった場合②搭乗便が悪天候等の不可抗力の事由により到着予定時刻より6時間以上遅延して到着した場合③利用予定空港へ向かう交通機関に運休、欠航または2時間以上の遅延が発生したことにより、搭乗便を出発予定時刻から当日6時間以上後に出発する航空機または翌日の航空機に変更した場合
 対象運賃は、ANA SUPER VALUE/ANA VALUE(ANA SUPER VALUE PREMIUM/ANA VALUE PREMIUMを含む)。
 ANA VALUE TRANSITは保険加入できず、八丈島空港発着便は対象外。
 加入可能期間は、航空券を搭乗日の55日前までに購入した場合は、搭乗日の55日前または航空券購入後7日後のいずれか遅い日まで加入できる。また、航空券を搭乗日の54日前以降に購入した場合は、航空券購入後7日以内かつ搭乗日の7日前まで加入できる。
 保険料は300円からで運賃種類、搭乗日、発着空港等により決定する。
 これまで、搭乗日直前に運航への影響がある可能性があると判断された場合には、取消手数料および払戻手数料免除での航空券のキャンセルが可能だったが、多くの顧客から「余裕をもって旅行の実施可否を検討したいので、もっと早めに取消手数料の免除ができないのか」という声がANAに寄せられていた。そうした顧客のニーズと、東京海上日動の豊富な保険開発の知見を組み合わせ、300円から加入できる日本初のキャンセル保険「そらもよう」を共同開発したという。気象予測に基づく航空便の欠航リスクの算出は、一般財団法人日本気象協会が行う。
 同保険はANAのウェブサイトで、航空券の購入完了画面、または予約確認画面から簡単に申し込み手続きが可能。東京海上日動が業務提携を行っているドイツのインシュアテック企業、Simplesurance社のテクノロジーが活用されている。
 払込方法はクレジットカード払方式による一時払いとなる(口座振替やコンビニ払、一時払い以外の払込方法は選択できない)。