2019.03.04 明治安田生命 18年度第3四半期決算 単体・海外好調で増収増益 基礎利益 2年連続過去最高益更新
明治安田生命が2月14日に発表した2018年度第3四半期決算によると、グループ・明治安田生命単体共に増収増益となった。グループ保険料(連結損益計算書上の保険料等収入)は、明治安田生命単体およびスタンコープ社の増収等により、前年同期比3.7%増の2兆3063億円だった。明治安田生命単体の保険料等収入は、17年8月に発売した外貨建一時払保険の貢献等により、2兆700億円と同3.6%増加した。基礎利益は、グループ基礎利益が明治安田生命単体およびスタンコープ社の増益等により、4734億円と同20.3%増加。明治安田生命単体は、外国公社債の残高積み増しによる利息及び配当金等収入の増加等により、4330億円と同19.7%増加し、グループ・単体共に第3四半期ベースで2年連続の過去最高益を更新した。
グループ保険料2兆3063億円のうち、海外保険事業等(国内生命保険事業以外の合算)の保険料は同4.3%増の2363億円。グループ基礎利益4734億円のうち、海外保険事業等の基礎利益は同28.4%増の470億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末差15.4ポイント上昇し、1005.6%と引き続き高い健全性を維持している。明治安田生命単体のソルベンシー・マージン比率は950.5%と同12.6ポイント上昇した。
明治安田生命単体の業績は、保険料等収入2兆700億円のうち、個人保険・個人年金保険は前年同期比11.2%増の1兆3940億円で、内訳は営業職員チャネルが同7.5%増の1兆599億円、銀行窓販チャネルが同27.4%増の3063億円だった。営業職員チャネルのうち、平準払商品は同1.7%増の9116億円、一時払商品は同65.8%増の1483億円。団体保険・団体年金保険の保険料等収入は6477億円と同9.5%減少した。
新契約年換算保険料は、外貨建一時払保険に加え、第三分野商品の販売好調等により同16.5%増加の1059億円と前四半期同様に2桁の高い伸びを示した。このうち、営業職員チャネルは同16.8%増の891億円、銀行窓販チャネルは同17.8%増の150億円だった。第三分野の新契約年換算保険料は419億円で同50.2%増と大きく伸展した。保有契約年換算保険料は前年度末比0.6%増の2兆2652億円だった。
基礎利益4330億円のうち、利息及び配当金等収入は前年同期比8.5%増加し、5803億円となった。
契約クオリティを示す指標は、引き続き良好な水準で推移し、解約・失効・減額率は前年同期差0.18ポイント上昇の2.82%、総合継続率は13月目が同0.7ポイント低下の94.8%、25月目が同0.2ポイント低下の89.6%で、いずれも高水準を維持している。
経常収益は前年同期比3.3%増の2兆8056億円で、資産運用収益は同4.7%増の6728億円。経常費用は同2.3%増の2兆5278億円で、保険金等支払金は同0.7%減の1兆6276億円、資産運用費用は同75.0%増の2001億円だった。経常利益は同12.6%増の2778億円、四半期純剰余は同2.1%増の1546億円となった。
一般勘定資産全体の含み損益は、国内株価の下落に伴い、株式の含み益が減少したこと等から、前年度末差4256億円減少し5兆7569億円となった。
スタンコープ社の保険料等収入は、主力の団体保険事業が堅調に推移したため、2179億円と前年同期比4.5%増加した。基礎利益相当額も、団体保険事業の給付率低下による収益改善を主因に、345億円と同37.6%増加した。当期純利益は208億円で、同311.1%増と大きく進捗(しんちょく)した。
なお、明治安田生命は2月13日、株主議決権行使結果について、18年7月以降に開催される株主総会分から、四半期ベースでの開示を行うと発表した。開示内容は、一般勘定・特別勘定それぞれに、議案の主な種類ごとの集計開示および投資先企業・議案ごとの個別開示とし、ホームページで公表する。スチュワードシップ活動高度化の観点から、開示頻度を増やすことで、議決権行使結果に係る情報開示を拡充するのが目的。