2017.11.16 三井住友海上 デジタルマーケティングを本格展開、LINEで代理店支援

三井住友海上は10月25日から、最先端のICT技術を活用して契約者ごとに情報提供などを行うデジタルマーケティングの本格展開を開始した。加入契約に応じたサービス内容の案内や災害の事前アラート、災害後の保険金請求勧奨などをメールやLINEで配信する一方、アンケート等を実施し、回答内容などを担当代理店にフィードバックする。情報提供時には代理店名を記載し、顧客とのコミュニケーション量を増やすことで、代理店の活動支援を行っていく。

 デジタルマーケティングは、インターネットを通じて契約内容や自動車事故の対応状況などが確認できるサービス「お客さまWebサービス」の登録者が対象となる。同サービスの利用に際して登録したメールアドレスに、契約のお礼や年末年始のあいさつといった一律の情報の他、加入した契約で利用できるサービスの案内、生年月日に応じた自動車保険の年令条件変更アラートといった契約・顧客属性に合わせたメールを送信する。また、台風や大雪等の発生が予測される場合に、該当地域に住む契約者にメールやLINEで注意喚起やリスクに関する情報を配信する。実際に災害が発生した際には、契約者への事故連絡先などの情報と合わせた保険金請求勧奨をタイムリーに伝えることで顧客満足度の向上に努める。
 担当代理店にはメール配信前に契約者名や提供する情報の内容が事前に通知されることから、代理店が配信内容に基づき契約者をフォローすることもできる。また、加入手続き後などに実施するアンケートの回答結果は代理店にフィードバックされ、顧客との接点強化や募集品質の向上に活用することができる。
 同社は昨年12月に、十数店の代理店を対象にデジタルマーケティングの試行を実施。利用者の声を基にサービス内容などを改善した上で、今年5月に約1400のプロ代理店への配信を開始し、10月末からは希望する全取引代理店での利用をスタートさせた。
 今後は、利用者数の拡大を図るとともに、効果検証しながらサービス内容を拡充し、顧客接点の強化を通じて代理店の成長をサポートしていく考えだ。同サービスを開発した営業企画部営業ⅠT推進室では「現在もサービス内容の向上に向けて試行錯誤を続けており、情報提供と情報収集の両面で機能を充実・高度化させて、お客さま、代理店、当社の3者にとって価値の高いコンテンツにブラッシュアップしていければと考えている」として、今後の取り組みに意欲を示している。