2017.07.10 損保協会 代理店試験学習サイト開設、募集品質向上を支援
損保協会は、募集人の損保一般試験に向けた学習を効果的・効率的に支援する「損保代理店試験学習サイト」を4月17日に開設した。同サイトは、学習環境の整備を通じて募集人の募集品質の向上に貢献することが目的。2017年7月以降の試験が対象となっている同サイトの利用者は、開設以降着実に増えているという。
同サイトでは、損保一般試験の基礎、自動車保険、火災保険、傷害疾病保険の各単位における講義動画、練習問題、CBT(Computer Based Testing)形式の模擬試験のコンテンツが活用可能だ。
講義動画は各単位のポイントを絞り込んで10~15分程度ごとにコンパクトにまとめられており、損保一般試験教育テキストの概要をつかむことができる。また、練習問題は主として一問一答形式で構成されており、テキストで学習した内容の理解度を確認することができる。さらに、模擬試験はCBTの試験会場のパソコン画面に近い形式とし、試験ごとの制限時間を設ける(各単位40分間)など、本番に近い形で臨場感を持って学習の振り返りができるよう工夫されている。
利用者は、損保一般試験教育テキストを保険会社から入手後、代理店試験サイトのトップページにあるバナーリンクからアクセスし、同テキストに記載されているIDとパスワードを入力すればこれらのコンテンツが利用できる。パソコンやタブレット端末の他、スマートフォンにも対応(模擬試験の一部を除く)していることから、基本的には、いつでも、どこでも学習することが可能だ。
なお、損保一般試験教育テキストの見直しも適宜行っており、改正保険業法を踏まえた保険募集の基本的なルールの他、損害保険の役割・機能や募集人の社会的役割、事故防止や防災・減災、防犯などの重要性についても分かりやすく記載している。
同協会では、15年度からの第7次中期基本計画の中で、新たな募集態勢の構築に向けて「募集人教育の改善・安定」に取り組んでいる。改正保険業法により、情報提供義務や意向把握・確認義務が規定化されるなど、引き続き募集品質の向上が求められる中で、昨今のインターネットやスマートデバイスなどの普及状況を踏まえ、ITを活用して募集人の効果的・効率的な学習を支援することを目的として、同サイトを構築した。
同サイトは開設から約2カ月で5万PVを超えるなど、利用者が増えており、「テキストを持ち歩かなくても手軽に勉強できるようになった」「移動中などの隙間時間を活用して勉強できるようになった」などの声が寄せられているという。今後の利用状況等を踏まえ、学習コンテンツ拡充など、同サイトの使いやすさ向上も検討していくこととしている。
販売調査部会・代理店試験運営PTリーダーの高塚章氏は「これまでは、練習問題や模擬試験は紙媒体、講義動画はDVD等で提供していたが、損保代理店試験・学習サイトでは、これらの各コンテンツをワンストップで提供し、学習しやすい環境を整えている。より多くの募集人に活用してもらうことで、募集品質の向上につなげていきたい」と強調する。
また、募集・教育企画部運営グループの清水卓課長は「損保一般試験教育テキストには、損害保険の募集に携わる上で必須となる基礎的な知識が盛り込まれている。個々人の理解度やスケジュール等に応じて、限られた時間の中で効果的・効率的に必要な知識を身に付けてもらえるよう、同サイトを通じて学習を支援していきたい」と語る。