2023.03.31 東京海上日動 ホワイトレーベル型の保険会社 子会社TokioMarineX少短が営業開始 ローソンから「バイク盗難お見舞い保険」発売
東京海上日動が2022年2月1日に設立した東京海上日動少額短期保険設立準備会社が少額短期保険業としての登録を完了し、商号をTokio Marine X少額短期保険株式会社(以下、Tokio Marine X)に変更、3月7日から第一弾商品として、ローソンでバイクユーザー向けのウェブ完結型保険「バイク盗難お見舞い保険」の販売を開始した。
Tokio Marine Xは、多くの顧客を抱える企業(ビジネスパートナー)のホワイトレーベル型(ビジネスパートナーの自社ブランドとしての保険商品を提供すること)の保険会社として、新たな販売チャネル向けの保険商品を開発・提供することを目的に設立された。
東京海上グループでは、デジタル戦略の一環として、変化する顧客ニーズに対応するための価値提供の変革の取り組みを進めている。社会環境が大きく変化していく中、顧客や社会に価値を提供し続けていくためには、顧客や社会課題に寄り添い、そのリスクや課題を正しく把握したうえで、迅速に顧客ごとの細かなニーズに合致した保険商品・サービスを世の中に数多く提供していくことが重要となるとしており、Tokio Marine Xでは、新たな販売チャネルの可能性を検証するために、幅広いビジネスパートナーとアライアンスを組み、ビジネスパートナーのビジネス、商品、サービスに保険を組み込むエンベデッド・インシュアランス(組込型保険。ビジネスパートナーとなる事業者の商品・サービスの購入・利用・体験に保険加入導線を組み込み、一つのビジネスとしてシームレスな顧客体験を提供するもの)に最適な保険商品やシステム、マーケテイング手法の一括提供を目指す。また、保険のデジタル化に必要な機動性・R&D機能を保持しつつ、R&Dの成果を同社にも取り込むことで、グループ全体のデジタル化のスピードと打ち手を増やすことも同時に目指していく、戦略的な意義を持つ会社となるとしている。
社名については、「X」には保険のデジタルトランスフォーメーション(DX)を具現化する、顧客にスマートで心地よい顧客体験(CX)を提供する、ビジネスパートナーとクロスオーバー(X)し、イノベーションを生み出すという三つの「想い」を込めたとのこと。
Tokio Marine Xでは第一弾商品として、3月7日から㈱ローソンと共同で、バイクユーザー向けのウェブ完結型保険「バイク盗難お見舞い保険」の提供を開始した。加入したバイクが盗難され、回収不能(保険契約者または被保険者が盗難の事実を知った後、ただちに所轄の警察署宛てに盗難被害の届出を行い、申込みのバイクを抹消する手続きを行った場合に回収不能となったものとみなす)となった場合、車種によらず一律8万円の「お見舞い金」を支払う保険で、同社によるとこのような保険は業界初。
バイクの自賠責保険を付保していることが加入の条件で、加入対象のバイクは、原動機付自転車、軽二輪車、小型二輪車。保険期間は1年(自動更新)。保険料は 月額270円でクレジットカード払いのみ。申込方法は「バイク盗難お見舞い保険」の専用ウェブサイトから申し込み、スマホで24時間いつでも加入可能となっている。
同社では「バイクの盗難はいまだに1日に30件程度(警察庁資料より)発生しており、社会的に大きな問題となっている。バイクユーザーの約80%がバイクを『日常生活の移動手段』として使用している(22年2月インターネット調査)にもかかわらず、盗難被害に遭った際の補償に加入している人は少なく、バイク盗難に関するサポートが不足している現状がある。そこでバイク向け自賠責保険の契約者に対して同保険を販売することとした」としている。
同社では㈱ローソン(東京都品川区)と代理店委託契約を締結し、ローソンで加入したバイク向け自賠責保険の契約者に対して、同保険の案内を開始している。
Tokio Marine Xでは、社会環境が大きく変化していく中、今後もさまざまなパートナー企業とアライアンスを組み、デジタルを活用して今まで提供できていなかった保険商品の提供、新たなリスクへの挑戦、利便性が高い手続きなど、“保険の新たな価値”を創造することを目指すとしている。
Tokio Marine X少額短期保険㈱の概要は次のとおり。
▽設立年月:22年2月
▽所在地:東京都中央区銀座5―3―16
▽資本金:5億9000万円(資本準備金を含む)
▽株主構成:東京海上日動100%