2023.01.27 明治安田生命 多様なESGファイナンスニーズに対応、包括的ESG融資フレームワーク策定
明治安田生命は昨年12月29日、法人顧客等からの多様なESGファイナンスへのニーズに応え、ESGに資する取り組みを後押しするため、「グリーンローン」「ソーシャルローン」「サステナビリティ・リンク・ローン」の3商品を対象とする包括的なESG融資フレームワーク「MYサステイナブルファイナンス」を制定したと発表した。4月1日から取り扱いを開始する予定。
「MYサステイナブルファイナンス」は、複数商品を一つのフレームワークに組み入れた包括的なESG融資フレームワークで、生保業界初(同社調べ)の取り扱いとなる。
取扱商品は、資金使途特定型の「MYグリーンローン」と「MYソーシャルローン」、資金使途不特定型の「MYサステナビリティ・リンク・ローン」の3商品。
MYグリーンローン(通称:MYGL)の資金使途は、「環境改善効果が定量的に観測可能なグリーンプロジェクトとし、原則、設備資金が対象」で、MYソーシャルローン(通称:MYSL)の資金使途は、「社会的課題への対処や軽減に資するプロジェクトとし、原則、設備資金が対象」としている。いずれも融資利率は「同社所定の利率」、融資期間は「同社所定の期間」で、妥当性評価については、「同社所定の基準に基づく通常の与信審査に加え、プロジェクトや資金使途、資金管理方法、改善効果等の妥当性を評価」するとしている。
また、資金使途不特定型のMYサステナビリティ・リンク・ローン(通称:MYSLL)は、融資利率/インセンティブは「同社所定の利率」、融資期間は「同社所定の期間」で、KPI・サステナビリティ・パフォーマンス目標(SPTs)を「融資対象者ごとに個別設定」し、妥当性評価については、「同社所定の基準に基づく通常の与信審査に加え、KPI・SPTsの妥当性を評価」するとしている。SPTs達成状況の検証は、第三者機関の㈱SDGインパクトジャパン(東京都渋谷区、共同代表取締役:小木曽麻里、Bradley Busetto)が実施する。同社は、サステナビリティにフォーカスした投資ファンドの組成・運営推進、サステナビリティ向上に貢献する事業のインキュベーション・開発、サステナブルファイナンスに関するアドバイザリーを主な事業とする企業。
明治安田生命は今回のフレームワークに関して、それぞれ対応する国際的な原則(グリーンローンは「グリーンローン原則」、ソーシャルローンは「ソーシャルローン原則」、サステナビリティ・リンク・ローンは「サステナビリティ・リンク・ローン原則」。いずれもローン市場協会、ローン・シンジケーションズ・アンド・トレーディング協会、アジア太平洋ローン市場協会が策定)や、国内のガイドライン(「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」)に整合している旨を第三者意見として、㈱格付投資情報センターから22年12月28日付で取得している。
同社は「確かな安心を、いつまでも」という経営理念のもと、ESG投融資を通じてグローバルな環境・社会課題の解決と国内地域経済活性化等の地域貢献により、社会的価値を創出することを推進しており、引き続き責任ある機関投資家として、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。