2023.01.26 あいおいニッセイ同和損保 テレマ事業者に安全運転スコア提供、サービス利用者に最大8%運転特性割引適用 テレマ普及へ事業者間連携スキーム構築

あいおいニッセイ同和損保は12月22日、ドライバーの運転挙動を見える化した「安全運転スコア」を、走行データを取得できるデバイス等を持つモビリティサービス事業者やプラットフォーマー(以下、テレマティクス事業者)に提供・連携することで、広くテレマティクスサービスの普及を目指す取り組み「Telematics Powered by AD」を開始すると発表した。テレマティクス事業者のデバイス・アプリを通じて取得した走行データと安全運転スコアを活用して同社テレマティクス自動車保険加入時の保険料を最大8%割り引く国内初(同社による)の割引制度を1月以降保険始期契約分から導入する。

あいおいニッセイ同和損保は、事故を起こさない顧客にも付加価値を提供することを目指しテレマティクス自動車保険の開発を推進してきた。2022年11月には同社テレマティクス自動車保険の契約台数は170万台を突破しているという。
同社では、昨今のIoT・CASE・MaaSの進展により走行データを保有するテレマティクス事業者が拡大していることなどを踏まえ、同社のデバイスやコネクティッドカー以外でも安全・安心に資するテレマティクスサービスの普及を図るため、事故低減効果がある「安全運転スコア」をテレマティクス事業者に提供する連携スキーム「Telematics Powered by AD」の開始を決めたもの。これにより、テレマティクス事業者が提供するデバイスやアプリから取得した走行データを活用することで、同社からテレマティクス事業者のサービス利用者に対し安全運転スコアやアドバイス等の提供が可能になる。また、同社テレマティクス自動車保険の新規加入時には、加入前の走行データに基づき、加入初年度から最大8%の運転特性割引を適用することができるようになる。
テレマティクス事業者にとっては安全運転スコアの表示による提供サービスの付加価値の向上や顧客接点強化によるロイヤルティ向上、顧客にとっては安全運転により同社テレマティクス自動車保険加入時から保険料が割り引かれるインセンティブや自動車保険加入前でも安全運転の促進により事故を未然防止できるメリットがある。
同社では同スキームの取り組みの第1弾として、大型の整備工場等へDX推進に資する各種サービスを提供するリバイス合同会社(東京都港区)との協業を開始。車両の定期メンテナンスやリモート診断等のサービスを展開するリバイス社提供の車載器(LINKDrive Air)から取得する走行データを使用したテレマティクス自動車保険「タフ・見守るクルマの保険プラスS(リンクドライブ)」を1月以降契約始期分から提供する。特約保険料は月額100円で、提供するサービスはタフ・見守るクルマの保険プラスSと同様。
同社では今後、提携先のテレマティクス事業者や走行データを取得できるデバイスの拡大を通じて顧客の利便性を追求するとともに、テレマティクス自動車保険の提供を通じて、DXを活用して社会との共通価値の創造を目指す同社の事業戦略「CSV×DX」の実現を目指すとしている。