2022.08.19 日本生命グループ 22年度第1四半期決算、基礎利益は2.4%減1424億円 保険料等収入は各社増収で11%増

日本生命が8月9日に発表した2022年度第1四半期決算によると、グループの連結業績は前年同期比で増収・減益となった。保険料等収入はグループ各社で増収となり前年同期比11.0%増、前々年(19年)同期比でも5.8%の増収となった。基礎利益は日本生命は増益も、国内生命保険子会社の減益を主因に減益となった。新契約年換算保険料は、ニッセイ・ウェルス生命等で増加も、貯蓄性商品の料率改定の影響を主因とした日本生命の減少により前年同期比で減少した。

グループの連結業績で、経常収益は前年同期比20.6%増の2兆5466億円で、このうち連結保険料等収入は同11.0%増の1兆5058億円だった。保険料等収入を単体別に見ると、日本生命が同6.5%増の1兆1627億円だったほか、大樹生命が同43.7%増の1788億円、ニッセイ・ウェルス生命が同22.8%増の1049億円。はなさく生命が同71.5%増の45億円、豪MLCが同4.8%増の461億円だった。各社の保険料等収入の増減では、日本生命は外貨建商品の販売増等149億円のほか団体年金の増加377億円により前年同期比709億円の増加。大樹生命は一時払外貨建養老保険の販売増265億円のほか再保険収入の増加321億円により同543億円の増加。ニッセイ・ウェルス生命は一時払外貨建終身保険等の販売増307億円により同194億円の増加。はなさく生命は保有契約の増加18億円により同18億円の増加。海外保険は豪MLCが21億円増加となった。
また、グループの資産運用収益は対前年比41.9%増の9848億円だった。このうち日本生命の資産運用収益は同241億円増の6499億円。資産運用費用は同2000億円増の2491億円で、資産運用収支は同1758億円減の4008億円を計上した。
グループの基礎利益は同2.4%減の1424億円だった。単体では、日本生命が同9.6%増の1492億円だったほか、大樹生命が同39.5%減の51億円、ニッセイ・ウェルス生命が同73.0%減の22億円。はなさく生命が同22.7%減の▲53億円、豪MLCが同29.1%減の7億円だった。
グループの経常費用は同32.5%増の2兆5342億円で、このうち保険金等支払金は同19.8%増の1兆3954億円、資産運用費用は同448.4%増の4088億円、事業費は同0.4%増の2016億円となった。この結果、経常利益は同93.8%減の123億円、四半期純剰余(利益)は同70.3%減の152億円となった。
新型コロナウイルス感染症による支払いについては、今期は死亡保険金の支払いが約570件で約50.8億円、そのうち災害保険金が約90件で約5.7億円。入院給付金の支払いが約27万3400件で約386.1億円、そのうちみなし入院が約26万4430件で約371.9億円。前年同期は、死亡保険金の支払いが約590件で約55.0億円、そのうち災害保険金が約90件で約5.8億円。入院給付金の支払いが約1万3530件で約19.5億円、そのうちみなし入院が約9340件で約13.1億円だった。
総資産は前年度末比0.4%減の88兆418億円、責任準備金は同0.7%増の69兆224億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率はその他有価証券の含み益の減少に伴い、同23.3ポイント減少して1097.0%。
実質純資産は自己資本を積み増したものの、有価証券の含み益の減少により、同2兆3096億円減少し17兆9033億円となった。
国内の保険料等収入は前年同期比11.3%増の1兆4510億円。うち個人保険・個人年金保険が同8.9%増の9534億円で、チャネル別では、営業職員チャネルが同4.0%増の6781億円、代理店チャネルが同16.5%増の1045億円、銀行窓販チャネルが同27.3%増の1707億円だった。団体保険は同1.7%増の799億円、団体年金保険は同10.9%増の3648億円だった。
国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料が前年同期比6.1%減の829億円、件数が同4.3%減の120万件、保障額等が同25.8%減の1兆7787億円だった。このうち営業職員チャネルの新契約年換算保険料は同18.9%減の388億円、件数が同5.5%減の112万件、保障額等が同35.4%減の1兆1642億円だった。代理店チャネルの新契約年換算保険料は同9.4%増の151億円、件数が同7.5%増の5万件、保障額等が同7.4%減の4226億円となった。銀行窓販チャネルの新契約年換算保険料は同8.3%増の289億円、件数が同40.9%増の2万件、保障額等が同35.2%増の1893億円となった。
日本生命は新契約年換算保険料が同13.4%減の500億円、件数が同5.0%減の112万件、保障額等が同33.3%減の1兆3030億円だった。大樹生命は新契約年換算保険料が同9.0%増の71億円、件数が同12.2%減の3万件、保障額等が同7.7%減の1619億円。ニッセイ・ウェルス生命は新契約年換算保険料が同5.9%増の235億円、件数が同42.4%増の1万件、保障額等が同40.4%増の1220億円となった。はなさく生命は新契約年換算保険料が同19.4%増の22億円、件数が同17.8%増の3万件、保障額等が同5.7%増の1917億円となった。
国内の個人保険・個人年金保険の保有契約は、年換算保険料が前年度末比0.3%増の4兆5814億円、件数が同0.2%増の3801万件、保障額等が同0.5%減の174兆753億円だった。
このうち日本生命は年換算保険料が同0.3%減の3兆7601億円、件数が同0.2%増の3478万件、保障額等が同0.7%減の152兆2890億円。大樹生命は年換算保険料が同0.1%増の5122億円、件数が同0.6%減の258万件、保障額等が同1.0%減の17兆1470億円だった。ニッセイ・ウェルス生命は年換算保険料が同7.2%増の2916億円、件数が同2.0%増の36万件、保障額等が同6.3%増の3兆6258億円。
団体保険の保有契約業績(保障額等)は国内計で前年度末比0.1%増の109兆9580億円で、日本生命は同0.0%減の98兆2212億円、大樹生命は同1.4%減の11兆7363億円だった。団体年金保険(受託資産等)は国内計で同0.5%減の18兆4001億円で、日本生命は同0.8%増の14兆128億円、大樹生命は同6.7%減の7285億円となった。