2021.09.03 3メガ損保 21年度第1四半期決算、国内、海外とも好調で増益基調
8月6日に発表された損保大手3グループの2021年度第1四半期決算を見ると、連結純利益は、東京海上ホールディングス(東京海上HD)が前年同期比61.0%増の1597億円、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&ADHD)が同22.8%増の1187億円、SOMPOホールディングス(SOMPOHD)が同23.2%増の583億円を計上、3グループともに増益基調にある。〈2面に3グループ各社とAIG損保の種目別保険料・保険金の一覧表を掲載〉
東京海上HDの修正純利益は、前年同期比233億円増益の1672億円で、通期予想対比の進捗率は39.4%と好調に推移している。修正純利益増益の内訳は、東京海上日動で59億円減、東京海上日動あんしん生命で10億円増、海外保険で396億円増、その他で20億円増となり、海外が計画を上回ったことに加え国内生損保も堅調に推移し、計画を上回る成績となった。連結正味収入保険料は、同5.0%増の9653億円(除く為替)だった。正味収入保険料の内訳は、国内損保がコロナの反動に加えて、火災や自動車における商品・料率改定効果等が寄与し、同3.7%増の6395億円で、海外事業が同7.7%増(除く為替)の3260億円。
MS&ADHDの純利益は、三井住友海上が637億円、あいおいニッセイ同和損保が270億円とほぼ前期並みだったが、海外保険子会社が新型コロナ影響の剥落から大幅な増益となり、国内生保2社も増益となったことから、通期予想に対する進捗率は51.6%となった。グループ修正利益は同624億円増益の1444億円で過去最高益となり、進捗率は48.1%となっている。海外保険子会社の業績は、正味収入保険料は同5.4%増の2597億円を示し、純利益は欧州(MSアムリン)、海外生保の増益(前期の新型コロナ関連ロスや資産運用損失の反動等)により収益が改善し同348億円増益の88億円となっている。
SOMPOHDの連結純利益583億円の中で、損保ジャパンは467億円(51億円増益)、海外グループ会社は32億円(187億円増益)などとなっている。通期業績予想に対する進捗率は47%。修正連結利益(通期予想は2050億円)では同174億円増益の887億円で、このうち、国内損保事業は同69億円増益の608億円、海外保険事業が同78億円増益の171億円となっている。連結正味収入保険料は、Sompoインターナショナルのレートアップを中心とする増収、損保ジャパンの火災保険を中心とした着実な増収などにより、同6.4%増の8725億円を計上した。