2020.12.18 ■住友生命 社長交代で記者会見、代表執行役社長に高田幸徳常務[2020年12月15日]
住友生命は、指名委員会を経て2020年12月15日に開催した取締役会において、21年4月1日付で橋本雅博取締役代表執行役社長が取締役会長代表執行役に、高田幸徳(たかだ・ゆきのり)執行役常務が代表執行役社長に就任する役員人事を決議した。佐藤義雄取締役会長代表執行役は取締役に就任する。これを受けて同社では同日、東京都千代田区のホテルニューオータニで記者会見を行った。会見では、橋本社長と高田常務があいさつした他、取締役で指名委員会の山下徹委員長が社長選出までの経緯や背景などについて説明した。高田常務は「顧客本位の業務運営の徹底に加えて、橋本社長から続く理念である『社会にとって、なくてはならない会社づくり』に向けた取り組みに注力していく」との方針を示した。
記者会見であいさつした橋本社長は、高田常務について、環境変化を踏まえた経営ビジョンや、それを具体化する政策立案能力を備えていると述べ、また、ミッション遂行に対する粘り強さや人材を発掘し育成する力を備えているとして、「当社では若い執行役の一人だが、その若さで、経営に新風を吹き込むことを期待している」と述べた。
また、自身の在任中の7年間について、人口構造の変化やデジタライゼーションの進展、働き方改革の推進、新型コロナウイルス感染拡大など、社会全体に大きな影響を及ぼす変化が加速度的に進んだとするとともに、「歴史の流れは変えられないが自分の未来は変えられるという信念を、社会になくてはならない会社を目指すという言葉に思いを込めて、全力で走り続けた」と総括した。
さらに、ブランド戦略や専業営業職員体制の強化、マルチチャネル戦略、海外展開とさまざまな取り組みを進めてきた中で、特に健康増進型保険“住友生命「Vitality」”の提供を通じて、健康長寿社会の実現に貢献できたことは、社会になくてはならない会社の実現への確かな一歩になったと振り返った。
最後に、「高田常務が社長に就任することで、当社を社会になくてならない会社にさらに近づけてくれることを期待している。今後も、会長として引き続き支援していく」と述べた。
次に、高田常務があいさつし、「当社および当社グループの全てのお客さまや取引企業、パートナー企業、そして4万人を超える従業員とその家族、全てのステークホルダーの期待に応えていきたい」と決意を述べた。
経営方針については、4月までにしっかりと策定していくとした上で、現段階では、顧客本位の経営の徹底や、社会にとってなくてはならない会社づくりに引き続き取り組む方針を示した。これに加え、この方針をポストコロナという新たな時代に合わせて発展させる考えを示した。
また、キーワードは「社会」だと強調し、社会から信頼され、社会の変化に適応し、社会に貢献する生命保険会社であり続けるとした。
さらに高田常務は、橋本社長が「人が人を支える価値」に注力して経営を行ってきたと述べた上で、新型コロナウイルス感染拡大は生保会社の原点となる「命」と「経済」について考えさせられる大きな環境変化だったとし、「ウィズコロナやポストコロナといった新しい時代に向けて、『人が人を支える価値』をさらに発展させ、人がよりよく生きることを人とデジタルの力で支えていく」と語った。
最後に、よりよく生きるという「Well―Being」という価値を顧客やステークホルダーに提供するとし、「社会にとって、なくてならない会社を目指し、全力で邁進(まいしん)していく」と決意を述べた。