2020.04.28 ■生保協会 書面理事会開催、次期協会長に根岸氏(明治安田生命)内定[2020年4月17日]

 生命保険協会は4月17日、新型コロナウイルス対策として書面で開催した理事会において、来る7月17日開催予定の臨時社員総会終了後の理事会で、明治安田生命社長の根岸秋男氏(現生命保険協会副会長)を会長(58代)に選任(互選)することを内定した。また、同日、これからの新しい時代において生命保険業界に期待される役割を検討・整理した「人生100年時代における生命保険業界の役割に係る報告書」を作成したことを発表した。

 「人生100年時代における生命保険業界の役割に係る報告書」は、「人生100年時代」と呼ばれる高齢社会におけるさまざまな環境変化に伴い生じる老後生活資金の不足や認知症の増加などの国民不安をあらためて認識した上で、顧客視点を追求した「3つの安心(“わかる”安心、“もしも”の安心、“自分らしく”生きるための安心)」の提供を通じて、国民不安の解消へ寄与する生命保険業界の役割を整理したもの。
 生命保険を取り巻く主な環境変化や社会課題を解説した上で、今後の生命保険の果たすべき役割を解説している。報告書の最後は、「『生涯にわたり、お客さまに安心をお届けする』という社会的使命を果たし続けていくために、お客さまお一人おひとりに真に寄り添い、その不安を解消しようと今後も努力を重ねることで、我々生命保険業界の役割は、より一層拡大していくものと理解しています。新しい時代 における希望あふれる安心社会の実現に向け、弛まず努力してまいります」という同協会からのメッセージで結ばれている。
 同協会では、さまざまなステークホルダーにとって、この報告書が生命保険事業の理解促進に役立つことを期待しているという。
 この他、保険教育の推進に向けた小学生向け漫画コンテンツ(冊子)「みんなを支える生命保険~生き方と自助のひみつ~」を㈱学研プラスと共同で制作し、同日、生保協会ホームページ上の「金融・保険に関する学習情報サイト」でデジタル版を公開(学研キッズネットへのリンク)したことを発表した。
 2021年度から全面的に使用される新しい中学校学習指導要領(社会科)では、社会保障について学ぶ際に、「民間の保険」や「自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意すること」についても併せて学ぶこととなっている。
 この冊子では、中学校における学習の導入として、小学生が自助の重要性について学べるよう、人生にはさまざまなリスクがあることや、自立した生活を支援するための社会保障制度があること、貯蓄や保険なども組み合わせて自ら備えていくことが大切であること等を、登場人物である10歳の少年の視点で分かりやすく説明している。
 この冊子は、今後、全国の小学校に約2万2300部、公立図書館に約3200部寄贈される。