2019.10.01 日本生命 「夢のプレゼント2」新発売 変額部分の有無が選択可能に

 日本生命は10月から、新商品「夢のプレゼント2(ニッセイ指定通貨建生存給付金付変額保険、ニッセイ指定通貨建生存給付金付特別定期保険〈定率のみ型〉)」を全国の銀行等、提携金融機関や代理店で発売する。これまで好評だった「夢のプレゼント」を進化させた後継商品で、「円で目標設定タイプ」「そのまま受取タイプ」に加え、運用実績連動部分を0とし、定率部分のみで運用を行う「円で目標設定(定率のみ)タイプ」が選択できるようになった。

 「夢のプレゼント2」は、毎年の契約応当日に被保険者が生存していた場合に支払われる給付金(生存給付金)の受取人に契約者以外を指定できる贈与型商品。今回、従来の「円で目標設定タイプ」に加え、特約を付加することで運用実績連動部分を0とし、定率のみでの運用を行う「円で目標設定(定率のみ)タイプ」が追加された。贈与型商品の中で、変額部分の有無を選択できる商品性は業界初となる(19年9月時点、同社調べによる)。「円で目標設定(定率のみ)タイプ」を選択した場合のみ保険期間5年が選択でき、その場合の契約年齢範囲は15歳から90歳まで。
 また、今回から、解約時にかかる費用について解約控除率を引き下げ、一部の場合、従来より小さくなり、経過年数が9年以上の場合、解約控除率を0としたのも新しい点。
 「夢のプレゼント2」の「円で目標設定タイプ」「円で目標設定(定率のみ)タイプ」「そのまま受取タイプ」共通の商品概要は、次の通り。
 ▽指定通貨:米ドル・豪ドル(加入時に選択した通貨は変更不可)
 ▽一時払保険料(最低):3万米ドル・3万豪ドル・300万円
 ▽一時払保険料(最高):7億円相当額
 ▽保険期間と被保険者の年齢範囲(契約時の満年齢):10年(15~85歳)、15年・20年(15~80歳)、30年〈米ドルのみ〉(15~75歳)
 ※保険期間5年については前記通り
 ▽初期費用:なし
 ▽解約控除:あり(保険期間5年:最大2%、保険期間10年以上:最大4%)
 ▽告知:なし
 「夢のプレゼント」は、生存給付金の受取人を家族とすることで「増やしながら生前贈与をしたい」というニーズに応えてきた商品。その一方で、運用実績連動部分の積立金額は特別勘定で運用されるため、保険金等はさまざまな投資対象の価格の変動の影響を受け、解約払戻金額と生存給付金支払合計額等の合計が一時払保険料を下回る「特別勘定資産の価格変動リスク」があった。
 今回の改定では、契約時に運用方法を定率部分のみにすることが可能になり、顧客の希望に合った運用方法を顧客自身が選べるようにし、贈与回数の期待値が少し低くなっても特別勘定のリスクを回避していきたいという顧客は「円で目標設定(定率のみ)タイプ」を選択するといったように、商品のリスクを意識した上で、希望のタイプを選択できるようにした。
 銀行窓販領域では、円金利の低下に伴い、相対的に高い利回りが期待できる外貨建商品の販売が増加しており、こうした市場環境の変化に合わせて、日本生命では2016年10月に指定通貨建年金原資確定部分付変額年金保険「デュアルドリーム」を、17年10月にニッセイ指定通貨建生存給付金付変額保険「夢のプレゼント」を発売し、19年3月に外貨建一時払終身保険「ロングドリームGOLD2」を改定し「ロングドリームGOLD3」を発売した。現行の「夢のプレゼント」に関しては、19年4~8月末累計で136億円の販売量を計上、採用行数は58行(19年8月末時点)に上っている。
 同社によると、保有資産が5千万円以上の富裕層は増加傾向にあり、贈与額においても1.4兆円の規模で推移している等の背景から生前贈与のニーズは高まっている状況にある。こうした背景の中、同社では贈与ニーズに応える「夢のプレゼント」をバージョンアップすることによって銀行窓販マーケットのシェア拡大に努めていくとしている。