三井住友海上は４月２６日、英国現地法人であるＭｉｔｓｕｉ　Ｓｕｍｉｔｏｍｏ　Ｉｎｓｕｒａｎｃｅ　Ｃｏｍｐａｎｙ（Ｅｕｒｏｐｅ）Ｌｔｄ．（ＭＳＩＥＵ社）およびＭＳ　Ａｍｌｉｎ　Ｕｎｄｅｒｗｒｉｔｉｎｇ　Ｌｔｄ．（Ｌｌｏｙｄ，ｓ　Ｓｙｎｄｉｃａｔｅ　２００１）」（ＭＳ　Ａｍｌｉｎ社）と、日本貿易保険（ＮＥＸＩ）の業務提携により、全世界（日本とその他一部地域を除く）で、海外日系企業の貿易保険を引き受けるプラットフォームを構築したことを発表した。従来、欧州においては、英国ロンドンを窓口としたＮＥＸＩとの連携により、貿易（輸出売掛）債権の補償を顧客に提供してきた。新スキームの構築により、今後は、世界各地の日系海外現地法人にも幅広い補償の提供が可能となる。

　現行スキームでは、ＭＳＩＥＵ社はＮＥＸＩとの連携により、英国の海外日系企業に対し、定型商品を提供してきた。
　新スキームでは、ＭＳＩＥＵ社が引き受ける元受貿易保険契約と、同社が三井住友海上グループから再保険を通じて引き受ける貿易保険契約について、ＮＥＸＩとＭＳ　Ａｍｌｉｎ社が再保険を引き受ける。
　今回、ＭＳ　Ａｍｌｉｎ社を再保険引受先に加え、新たなプラットフォームを構築したことで、今後は個別設計による保険契約が可能となる他、英国以外でも、三井住友海上グループ（提携先を含む）による貿易保険の元受が可能な国・地域に進出する海外日系企業に対して、三井住友海上の海外拠点または提携先を通じて、ＮＥＸＩおよびＭＳ　Ａｍｌｉｎ社の引受キャパシティを活用した貿易保険の引受が可能となる。
　近年、不安定な海外情勢を背景として、海外事業リスクに関する補償のニーズが高まっている。特に、世界各地でさまざまな活動を行う日系海外現地法人でそのニーズは高く、新興地域における債権保全等の課題に対して、多くの相談が寄せられている。
　こうした中、ＭＳＩＥＵ社は、これらの課題解決に幅広いノウハウと引受実績を備えるＭＳ　Ａｍｌｉｎ社と、日系企業に伝統的かつ安定的な補償を提供しているＮＥＸＩと連携することで、いわゆるカントリーリスクや海外不況リスク等による債務不履行の補償を個別に相談・対応できる体制を新たに整えた。