2018.11.30 明治安田生命 19年3月期第2四半期決算 基礎利益 2年連続過去最高 グループ・単体共に増収増益

 明治安田生命が11月22日に発表した2019年3月期第2四半期決算によると、前四半期に続き、グループ・明治安田生命単体共に増収増益だった。グループ保険料(連結損益計算書上の保険料等収入)は、1兆5601億円と前年同期比5.2%の増加、明治安田生命単体は17年8月に発売した外貨建保険が寄与し、1兆4057億円と同5.5%の増加となった。グループ基礎利益は外国公社債の積み増し等による利息及び配当金等収入の増加が利差益拡大に貢献した他、スタンコープ社の利益貢献等により、3169億円と同16.0%の増加。明治安田生命単体の基礎利益も、2969億円と同15.5%増となり、グループ・単体共に2年連続過去最高益を更新した。

 グループ保険料1兆5601億円のうち、海外保険事業等は前年同期比2.8%増の1543億円となった。うちスタンコープ社は同2.9%増の1418億円だった。グループ保険料に占める海外保険事業等の割合は9.9%。
 グループ基礎利益3169億円のうち、海外保険事業等は同20.1%増の255億円で、うちスタンコープ社は同31.2%増の181億円。グループ基礎利益に占める海外保険事業等の割合は8.1%となった。
 連結の経常収益は、同5.8%増の2兆1453億円、経常費用は同5.1%増の1兆9367億円、経常利益は同12.9%増の2086億円、親会社に帰属する中間純剰余は同9.2%増の1110億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末差34.8ポイント上昇し、1025.0%と引き続き高い健全性を維持している。
 明治安田生命単体の業績は、保険料等収入が前年同期比5.5%増の1兆4057億円となった。17年8月に発売した外貨建保険等の貢献により、営業職員チャネル・銀行窓販チャネル共に前年同期実績を上回った。
 新契約年換算保険料は同19.1%増の717億円と高い伸びを示した。チャネル別内訳では、営業職員チャネルが同16.9%増の600億円、銀行窓販チャネルが同38.5%増の105億円で、保険料等収入と同様に両チャネル共に外貨建保険等の貢献により、前年同期比で増加した。新契約年換算保険料のうち、第三分野は、6月に総合保障商品「ベストスタイル」の新特約を発売したことに加え、昨年発売した終身医療保険等が堅調に推移し、同53.1%増の284億円と大きく伸展した。保有契約年換算保険料は前年度末比0.5%増の2兆2633億円。このうち、営業職員チャネルは同0.9%増の1兆6348億円、銀行窓販チャネルは同0.4%減の5829億円だった。
 団体保険の保有契約高は、同0.6%増の114兆6164億円、団体年金保険は同0.7%増の7兆6628億円となった。
 基礎利益は2969億円で、上半期ベースで2年連続過去最高益を更新。効率的な資産配分を実施し、外国公社債の残高積み増しによる利息及び配当金等収入の増加が利差益拡大に貢献した。
 資産運用収支(一般勘定)は、3622億円と前年同期差334億円増加した。利息及び配当金等収入は同303億円増の4062億円。外国公社債の利息収入が増加した他、企業業績が堅調にする中、株式配当が増加したことがプラスに寄与した。
 ソルベンシー・マージン比率は、海外劣後債の発行や負債性準備金の積み立て等により、前年度末から29.9ポイント上昇して967.8%となった。
 契約クオリティを示す指標は、対面での「定期点検」等を通じた積極的なアフターフォローにより引き続き良好に推移し、解約・失効・減額率は、前年同期差0.09ポイント上昇し、1.87%となった。総合継続率は13月目が同0.6ポイント低下の94.9%、25月目が同0.2ポイント低下の89.6%。
 経常収益は前年同期比6.1%増の1兆9403億円だった。経常費用は同5.5%増の1兆7381億円で、このうち保険金等支払金は同1.3%減の1兆907億円、責任準備金等繰入額は同37.2%増の2905億円、資産運用費用は同39.2%増の1086億円。経常利益は同11.1%増の2022億円、中間純剰余は同6.7%増の1096億円となった。
 スタンコープ社の保険料等収入は、主力の団体保険事業が順調に推移し、同2.9%増収の1418億円、基礎利益相当額は、団体保険事業の給付率低下による収益改善を主因に、同31.2%増益の181億円となった。当期純利益は同80.2%増加の100億円だった。
 2018年度の業績見通しは、グループ・単体共に2年連続の増収増益。保険料等収入は、外貨建保険に加え、第三分野商品の拡販等により、グループ・単体共に前年度から増加する見通し。基礎利益も、明治安田生命単体の利息及び配当金等収入が前回見通し時の想定を上回って推移していること等から、グループ・単体共に250億円上方修正した。