2022.12.13 丸紅、損保ジャパンほか 瑕疵保証パネルに瑕疵保証責任保険を提供、使用済太陽光パネルのリユース保証で合意

損保ジャパンおよびSOMPOリスクマネジメント(以下、SOMPOリスク)は11月21日、丸紅㈱と使用済太陽光パネルの適切なリユース・リサイクルを目的として基本合意書を締結したと発表した。丸紅が環境省の実証事業を通じて構築中の情報管理プラットフォーム(以下、情報管理PF)を介して2023年度から販売開始を予定している使用済太陽光パネルに対し、損保ジャパンの瑕疵保証責任保険を付保する仕組みを構築する。

日本国内における太陽光発電所は、2012年7月のFIT制度(再生可能エネルギー電源で発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度)導入以降拡大を続け、21年9月末時点の累積導入量は約64GWとなっている。さらに、エネルギー政策の基本的な方向性を示すためにエネルギー政策基本法に基づき政府が21年10月に策定した第6次エネルギー基本計画では、30年までに約104~118GWの累積導入量を目指している。一方、太陽光パネルの寿命は約25~30年のため、30年代中頃から発生する使用済太陽光パネルの大量廃棄が社会問題として認知されつつある。
丸紅では環境省の実証事業として「資源循環に関する情報管理プラットフォーム構築事業」を21年度から受託しており、今後増大が見込まれる使用済太陽光パネルを大きな社会課題として捉え、その解決策であるリユース・リサイクルをビジネスに結びつけようとの考えがある。
一方、損保ジャパンとしては、災害起因による排出パネルの効率的なリユースや環境面に配慮したリサイクルについて課題があることを認識しており、両者ともに共通の課題を持ち合わせていることから、協調して課題の解決に挑戦することになったもの。
パネル排出者(発電事業者・自家発電事業者・O&M会社・解体事業者等)から出される一般廃棄・罹災した太陽光パネルについて製品検査を実施しリユース可否を判断、その結果リサイクルされた製品を丸紅が情報管理PFを介して瑕疵保証パネルとしてパネル購入者(発電事業者・ゼネコン・O&M会社等)に販売する。瑕疵が発生した場合には丸紅が保証を適用することになるが、その保証に対して損保ジャパンの瑕疵保証責任保険を付保するというスキームになる。
太陽光パネルのリユース品については、新品と異なり故障率などが想定しにくいため敬遠されがちだったが、損保ジャパンでは丸紅のプラットフォームにおける商品検査やSOMPOグループが保有する知見から一定の故障率を想定できると判断し、引受を行うこととしたという。
使用済太陽光パネルのリユース取引について、プラットフォームを通じた形での使用済太陽光パネルに対する瑕疵保証責任保険は国内初(損保ジャパン調べ)で、リユース取引の活性化が見込まれる。また、損保ジャパンが罹災物件について保険金を支払うことで取得した使用済太陽光パネルを、SOMPOリスクを通して情報管理PFと連携し、適正にリユース・リサイクルすることで、原材料の循環利用、産業廃棄物の埋立処分量の削減につながることが期待される。
丸紅は、サステナビリティ経営推進の一環として、引き続き積極的に太陽光発電事業を含む再生可能エネルギー発電事業へ取り組むとともに、太陽光パネル廃棄にかかわる社会課題に3R(Reduce・Reuse・Recycle)の視点で先行して取り組み、循環型社会の形成を目指す。今後、各社は、本合意書の締結を皮切りに共同で社会課題に取り組み、循環型社会の形成に貢献するとしている。