2022.02.16 東京海上日動、㈱ミライロ、ぜんち共済 デジタル障害者手帳登録者対象「ミライロ保険〈がん保険〉」発売

東京海上日動、㈱ミライロ、ぜんち共済は1月20日、ミライロが運営するデジタル障害者手帳「ミライロID」に障害者手帳を登録している人とその家族向けのがん保険「ミライロ保険〈がん保険〉」を開発したと発表した。4月1日始期契約から、ぜんち共済を幹事代理店、ミライロを契約者として、「ミライロID」に障害者手帳を登録している人とその家族向けに販売する。

 「ミライロ保険〈がん保険〉」は、歩行障害や知的障害等、障害に関する治療状況等の告知を不要とするなど、告知内容を簡素化することで、障害がある人も加入しやすい商品としている。
 また、障害がある人(被保険者)の代理として、障害のある人の家族、成年後見人、保佐人・補助人、施設職員・従業員が被保険者の健康状態を確認した上で、代理で手続きおよび告知ができる。
 東京海上日動は2018年1月から、障害のある人に特化した少額短期保険を扱うぜんち共済とともに、東京海上日動の個人賠償責任保険をセットした「ぜんちのあんしん保険」「ぜんちのこども傷害保険」を提供するなど、障害のある人が安心して暮らせる社会の実現に向け取り組んできた。
 また、ミライロとは21年2月に資本業務提携を締結し、「社会課題×DX」をテーマに、最先端のテクノロジーを活用した新たなデジタルソリューションを共同で開発・展開、ミライロは19年7月、障害のある人が外出しやすく、事業者の対応もスムーズになる新たな未来の実現を目指し、デジタル障害者手帳「ミライロID」をリリースしている。
 こうした取り組みを進める中で、デジタル障害者手帳「ミライロID」に障害者手帳を登録している人に対して実施したアンケートで、約6割の人から保険(損害保険・生命保険)の加入を検討する際に困ったことがあるとの声が寄せられたという。具体的には、「障害がある場合は加入できないケースが多いと思って申し込みをあきらめた」といった回答が多く、障害を理由に保険の加入をあきらめている人がいること。また、約8割の人から「障害のある人のための専用がん保険があったらよい」との要望が寄せられ、専用がん保険に対するニーズが高いことが分かったという。今回、これらのニーズを踏まえ、東京海上日動、ミライロ、ぜんち共済が、デジタル障害者手帳ミライロIDに障害者手帳を登録している人とその家族向けに「ミライロ保険〈がん保険〉」を開発したもの。こうした商品の提供を通じて、社会課題解決を図るとともに、障がい者等(注)のQuality of Lifeの向上に貢献し、誰しもが安心・安全・快適に暮らし、多様な自己実現ができる共生社会づくりを目指していくとしている。
 (注)東京海上日動は、今回のプレスリリースで「障害者」とする表記で統一している。これは「障がい者」と表記すると、視覚障害のある人が利用するスクリーン・リーダー(コンピューターの画面読み上げソフトウエア)では「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があるためとしている。同社は「障害は人ではなく環境にある」という考えの下、漢字の表記のみにとらわれず、社会における「障害」と向き合っていくことを目指すとしている。弊紙では、従来の表記基準により「障がい者」としたことをお断りいたします。