2021.12.09 イーデザイン損保 本格的DXを実践 新自動車保険「&e」発売
イーデザイン損保は11月18日から、本格的DXを実践する新自動車保険「&e(アンディー)」の販売を開始した。①AIを駆使したシンプルでわかりやすい保険サービス②「1タップ事故連絡」をはじめIoTセンサーなどの最新テクノロジーで新たな体験を実現③顧客の安全運転を後押しし、カーライフをサポート④顧客と事故のない世界を共創―などを特長とし、「デジタル時代の共創型自動車保険」としている。ビジネスモデル特許を出願中。(3面に関連記事)
イーデザイン損保では、スマートフォンがもはや生活に欠かせないデバイスとなり、スマホを介して実現されるサービスが日々進化を続け、日々の生活に意味のあるサービスであるか新たな体験をもたらすサービスであるかが、顧客がサービスを選ぶ上で重視されていると認識、インシュアテック保険会社として、デジタルの利便性を最大限に取り入れ、顧客一人一人のニーズに寄り添う全く新しい保険が必要と考えたとしている。
&eの特長①「AIを駆使したシンプルでわかりやすい保険サービス」では、契約手続き、補償内容に関する問い合わせから事故の連絡や保険金の支払いまで、多くの手続きをスマホだけで完結する。顧客に最高の操作性を届けることを開発の重要なコンセプトに据え、ページ設計からデザインに至るまで、顧客が行いたい手続きや欲しい情報にストレスなくアクセスできるよう設計しており、例えば、最短60秒で保険料試算が完了できるようにした。保険証券をスマホで撮影しアップロードすると、AI画像認識機能(注1)により、見積もりや申し込みに必要な項目の入力が大幅に削減される機能も搭載している。
特長②「『1タップ事故連絡』をはじめIoTセンサーなどの最新テクノロジーで新たな体験を実現」では、契約したすべての顧客に無償でIoTセンサー(注2)を提供し、事故に遭った場合、同センサーが自動で衝撃を検知しスマホから1タップで事故を連絡できるようにした。提携修理工場での修理の希望もその場で入力できる。さらに、同センサーが検知した衝撃やGPSデータを基に、顧客の車の事故状況を動画で再現する。事故前後の車の速度・衝撃・損傷などのデータを事故担当者が把握することで、事故に遭った場合の顧客の不安を軽減するサポートや事故の早期解決に役立てることができるようにした。
特長③「顧客の安全運転を後押しし、顧客のカーライフをサポート」では、頻出する事故のパターンから作成した安全運転のためのヒント「運転テーマ」を定期的にアプリで配信し、顧客の運転をサポートする。また、顧客の運転でIoTセンサーが検知したデータを基に判定した急ブレーキや急ハンドル、急加速などの情報により運転スコアを算出し通知する。同居の家族や&eを契約している遠隔地の家族とも運転スコアを共有できるようにし、家族で安全運転に取り組めるようにした。安全運転でポイントがたまり、コーヒーなどの商品に交換できるサービスもある。
特長④「顧客と事故のない世界を共創」では、「データで安全を作る」という趣旨に賛同した顧客や地方自治体、企業とともに、交通安全に関するデータを活用した事故削減の取り組み「Safe Drive With」を開始する。これは、運転データを活用した危険な場所の特定や、ウェアラブルデバイスを活用した健康面からの安全運転のサポート、認知機能を維持することでカーライフをより長く安心・安全に楽しむための取り組みの提供などで、例えば、Apple Watch経由で運転中およびその前後の心拍数や前日の睡眠時間などのヘルスケアデータを取得し、安全運転との相関関係を調べるなど、今後さまざまな企業や自治体と取り組みを進める予定とのこと。また、顧客の安全運転への取り組み状況に応じて、地域に根差した事故削減や交通安全の取り組みに対し同社が寄付を行う活動「+まち(ぷらまち)」も開始し、顧客とともに事故のない世界を目指すとしている。
(注1)シナモンAIと共同開発した機能。
(注2)イタリアのOCTO Telematics(OCTO)社製。02年にイタリアで設立されたOCTO社は、イーデザイン損保によると保険業界においてテレマティクスサービスならびに高度なデータ分析を誇る世界最大手の企業で、フリートテレマティクスサービスおよびスマート・モビリティにソリューションを提供するリーディングカンパニーの一つとしても、その地位を確立しつつあるという。