2021.11.04 あいおいニッセイ同和損保 マラソン大会中止時の参加料補償「大会中止保険」提供開始

Mysurance(損保ジャパン子会社の少額短期保険会社)は10月7日、日本国内の修学旅行に参加する生徒の保護者が任意で加入できる「修学旅行キャンセル保険」の提供を開始した。

今後、対象となる大会から順次サービスを提供していく。
 あいおいニッセイ同和損保は10月12日、ランニングポータルサイト「RUNNET」を運営する㈱アールビーズ(東京都渋谷区、橋本治朗代表取締役)とともに、自然災害等の影響でマラソン大会が中止になった際にランナーの参加料を補償する「大会中止保険」の提供を開始したと発表した。「RUNNET大会中止保険」としてリリース、
 アールビーズは日本最大級のランニングポータルサイト「RUNNET」を運営する企業で、スポーツメディア事業、スポーツイベントの企画・運営、スポーツ振興に関する支援・社会貢献事業などを行っている。
 大会中止保険の補償内容は、大雨・台風・地震等の自然災害によってマラソン大会が中止となり、主催者から参加料が返金されない場合に参加料の全額を保険金として支払うもの。ケガにより死亡した場合や、所定の後遺障害が発生した場合の補償も含む。
 保険料は参加料1万円当たり500円。「RUNNET」でのマラソン大会のエントリー手続きとあわせて加入が可能で、シームレス(基本情報の再入力不要・保険料も合算徴収)に手続きができる。また、契約内容は「RUNNET」のマイページ上で確認することができる。
 大会中止時はメールで保険金請求案内を行い、保険金請求もオンラインで完結。申し込みから保険金支払いまで完全ペーパーレス化を実現し、ランナーの利便性とあいおいニッセイ同和損保・アールビーズ両社の効率性を高めた。さらに、あいおいニッセイ同和損保が直接ランナーへ保険金を支払うことで、主催者の参加料返金における業務負荷を軽減する。
 あいおいニッセイ同和損保は、所属プロランナーの川内優輝選手とともに、マラソンを通じた地域活性化の取り組み「マラソンキャラバン」を2019年4月から全国展開している。これは、マラソンを通じて日本全国を盛り上げて地域貢献につなげようという全国行脚プロジェクトで、主に、川内選手が招待選手として出場する大会や自治体からの要請で講演会を開催するなどの活動を展開している。
 同社ではこの取り組みを通じて「マラソン大会は、自然災害等で中止となっても参加料が返金されないケースが多い」「主催者が加入する興行中止保険では、中止に伴う損失は補てんされるが、ランナーへ返金する業務負荷が大きい」など、市民ランナーおよび大会主催者双方の課題を認識。これらの課題を解決するため、川内選手の着想で商品開発を開始し、アールビーズが保有する過去の大会データやアンケート結果などのランナーデータを分析し、マラソンランナー向けの大会中止保険を開発することとなった。
 21年9月末現在で、あいおいニッセイ同和損保は342自治体、アールビーズは68自治体と包括連携協定を締結しており、両社は同商品の販売によって、ランナーの大会申込時の不安を軽減し、マラソン大会の参加者増加による地域活性化やスポーツを通じた健康寿命の延伸という社会的価値の創出を目指し、共にSDGsの取り組みに貢献していくとしている。
 両社では今後さらに、遠方から参加するランナーの「マラソン旅行」を補償する保険商品、自然災害だけでなくランナーの自己都合による大会キャンセルに対応する保険商品の検討など、本取り組みに関連する商品開発を行っていく予定だ。