2021.12.17 SOMPOグループ 役員体制変更 奥村氏がホールディングス次期社長に、損保ジャパンでは白川氏が新社長内定

SOMPOホールディングスは12月15日、同日行われた取締役会で奥村幹夫グループCSO執行役専務が来年4月1日付でグループCOO代表執行役社長に就任することを決定した。櫻田謙悟グループCEO取締役代表執行役社長はグループCEO取締役代表執行役会長になる。また、損保ジャパンでは、白川儀一取締役常務執行役員が同日付で代表取締役社長社長執行役員になり、現職の西澤敬二社長が取締役会長に就任する人事を発表した。SOMPOホールディングス本社ビルで行われた記者会見では、櫻田CEOらが出席し、役員体制変更の概要などについて説明した。

 記者会見ではまず、SOMPOホールディングス社外取締役で指名委員会委員長のスコット・トレバー・デイヴィス氏が体制変更の概要と検討プロセスについて説明。社外取締役5人で構成される指名委員会では、「安心・安全・健康のテーマパーク」の構築と「SOMPOのパーパス」の実現に向けて2021年から中期経営計画(2021年度~23年度)を実行している同グループをけん引する新たなリーダーの人選を、櫻田氏の意見や候補者への複数回のインタビューなどを参考に議論を重ね、決定に至ったと述べた。
 櫻田氏は、今回の役員体制変更の特徴として「多様性」を挙げ、奥村氏が一時期SOMPOグループを離れた経験を持つことや、白川氏が51歳の若さであることなどを紹介した上で、「SOMPOグループが最も重要視する『ミッション・ドリヴン』という考えの下、年齢や性別、国籍などではなく自分のミッションに突き動かされて成果を追求する人物が選ばれたと考えている」と述べた。
 奥村氏は社長就任の抱負として、「国内外の損保事業や生保事業、介護事業が非常にボラタイルな外部環境にある中、グループ全体としてのレジリエンスを強化するため、より強固な財務基盤とともに、変化し続ける顧客ニーズに的確、柔軟に対応していく企業文化をつくっていくことで社会的価値と経済的価値を高め、SOMPOのパーパスの実現に向けて努力していきたい」と述べた。
 4月から損保ジャパン社長と共にSOMPOホールディングス国内損害保険事業オーナー執行役を兼務する白川氏は、「社員の幸せや働きがいをベースとして、広くお客さまに高い品質で新たな価値を提供し続けることで社会に貢献していくとともに、損保事業のさらなる成長を成し遂げていきたいと考えている」と述べた。
 また、SOMPOグループにとって介護・シニア事業が非常に重要な戦略的事業であることから、今回の会見ではグループ介護事業会社SOMPOケアの役員人事も発表された。来年4月1日付で代表取締役会長CEO(SOMPOホールディングス介護・シニア事業オーナー執行役を兼務)に就任する遠藤健代表取締役社長COOは、「介護業界の需給ギャップが最大化する2035年を見据え、当社が業界をリードしていくポジションを確立するとともに、介護リアルデータプラットフォームの構築により、社会課題の解決を図っていく」とした。遠藤氏の後任として代表取締役社長COO(SOMPOホールディングス執行役員を兼務)に就任する予定の鷲見隆充損保ジャパン執行役員人事部長は、「日本の介護が抱える最大の課題である人材不足に対して、テクノロジーに任せるところは任せて、人は人にしかできないことを行う『未来の介護』を最大のミッションとして取り組んでいきたい」と抱負を述べた。