2021.06.29 損保ジャパン マイカーを手放した人の移動リスクを補償「UGOKU(移動の保険)」発売[2021年6月1日]
損保ジャパンは、マイカーを手放した人の移動中のリスクを幅広く補償する保険商品「UGOKU(移動の保険)」を開発、6月1日から募集を開始した(7月1日以降保険始期契約から)。契約者自身だけでなく、契約者の家族全員の自動車を運転中以外の移動において発生する事故やトラブルによって被るケガ、相手への損害賠償、弁護士費用、自転車等のレッカー費用、宿泊・移動費用などを補償する。マイカーを手放した顧客のニーズに特化した商品の発売は業界初(同社調べ)。
「UGOKU」は保険期間を1カ月とする記名被保険者が個人のドライバー保険(1カ月ごとの自動更新)。被保険者の範囲は、①本人②配偶者③同居の親族④別居の未婚の子―としており、保険料は月額980円。支払方法はクレジットカード払(契約者名義のクレジットカードに限る)で、取扱代理店またはUGOKU専用申込みページ(https://www.sompo-japan.co.jp/kinsurance/automobile/idohoken/) から申し込む。
主な補償内容は、①人身傷害交通乗用具事故保険(自動車運転中対象外):交通乗用具(注1)に搭乗中の事故や歩行中の交通乗用具事故により被保険者が死亡した場合やケガをした場合に生じる治療費などについて保険金を支払う②個人賠償責任特約:被保険者が日常生活における偶然な事故により、他人に損害を与えた場合、または誤って線路に立ち入ったことなどにより電車等を運行不能にさせた場合に負う、法律上の損害賠償責任の額について、保険金を支払う③自転車等(注2)のロードアシスタンス特約:被保険者が使用または管理中の自転車等が事故、故障またはトラブルにより走行不能となった場合に、被保険者が負担した運搬費用を支払う④宿泊・移動費用特約:被保険者が使用、管理または搭乗中の自動車または自転車等が事故、故障またはトラブルにより走行不能となり、運搬された場合に、被保険者が負担した宿泊・移動費用を支払う⑤弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型):日常生活での事故または自動車の事故で弁護士に相談または交渉を依頼する費用等を支払う―というもので、宿泊・移動費用特約と弁護士費用特約は、被保険者が自動車を運転している間に生じた事故も補償の対象となる。
自動車業界は、「100年に一度の大変革の時代」と言われる。CASEおよびMaaSの進展により、自動車は「所有」するものから「使用」するものへと価値観の変化が始まり、少子高齢化などの要因も伴い、大きな転換期を迎えている。
このような環境の変化により、今後マイカーを手放す人やマイカーを持たない人が増加していくことが予想されているが、一方で、自動車保険によって、日常生活での他人への賠償責任や契約者自身のケガの補償など、運転中以外の補償も提供してきた部分については、「自動車保険を解約しても、日常生活で必要な補償は残したい」といった顧客の声があったことから、「自動車を持っていない人が入る保険」が今後必要となることに着目し、運転中以外の移動中のリスクを幅広く補償し、安心・安全な移動を支援する新商品を開発したとしている。
同社が全国の20代~70代の1000人に「身のまわりリスクに関するアンケート調査」を実施したところ、①移動時などの身のまわりリスクを約8割の人が意識し心配しており、子どもがいる家庭ではその割合がより高い結果になっている②約6割の人が実際に身のまわりで発生したリスクを経験したことがある③若年層や子育て世代は、家族の身のまわりリスクを心配しているが、実際に保険で手当てできている人は約25%にとどまっている―という結果となり、「UGOKU」の必要性を再認識できたとしている。
「UGOKU」という商品名については、時代の変化に対応する(前に進もうとする)人を応援したいという思いを込め、シンプルに“動く”=UGOKUをペットネーム(愛称)としたとのこと。
(注1)交通乗用具とは、自動車、自転車、車いす、ベビーカー、歩行補助車(原動機を用い、かつ搭乗装置のある歩行補助車に限る)、電動キックボード、電車、ロープウェー、航空機、船舶、エレベーター、エスカレーター、動く歩道等をいう。
(注2)自転車等とは、自転車、車いすまたは歩行補助車(原動機を用い、かつ搭乗装置のある歩行補助車に限る)をいう。