2021.04.15 日本IT団体連盟 MILIZEの「保険データバンクサービス(仮称)」、「情報銀行」認定(P認定)を決定

 日本最大級のIT団体の連合体である一般社団法人日本IT団体連盟(東京都港区、川邊健太郎代表理事兼会長、以下、日本IT団体連盟)の情報銀行推進委員会(井上貴雄委員長)は3月11日、㈱MILIZE(ミライズ、東京都港区、田中徹代表取締役)の「保険データバンクサービス(仮称)」について、6社目となる「情報銀行」認定(P認定)を決定した。

 「情報銀行」認定マークは、「情報信託機能の認定に係る指針ver1.0」(2018年6月、情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会(総務省・経済産業省)。以下、指針ver1.0)を踏まえて日本IT団体連盟が策定した国際水準(ISO/IEC29100(JISX9250)等)のプライバシー保護対策や情報セキュリティ対策等に関する認定基準に適合しているサービスであることを示すもの。そのため、「情報銀行」認定を受けたサービスや事業者は、安心・安全な「情報銀行」として、消費者個人がその個人情報を信頼して託せるサービスや事業者であることをアピールすることが可能となる。また、プライバシーポリシーの約款化といわゆる「データ倫理審査会」の設置を条件とした「情報銀行」認定は、民事上の執行力の付与と倫理的観点からのパーソナルデータの利活用の担保という二つの側面において、国際的にもリードできる自主基準となるとしている。P認定は「情報銀行」サービスが開始可能な状態である運営計画に対する認定の種別。
 今回、「情報銀行」認定マーク(P認定)が付与されたMILIZEは、保険証券をスマートフォンで撮影するだけで保険証券の内容を自動でデータ化し一括管理できる保険証券管理アプリを運営している。今後、この保険証券管理アプリへ「情報銀行」機能としての「保険データバンクサービス(仮称)」を追加する予定だ。
 保険データバンクサービスは、利用者が同意した保険証券の項目を、利用者が指定した保険代理店・保険会社等へ提供することにより、その対価として利用者に適すると思われる保険商品のレコメンド等の便益を受けることができるサービス。同社は「当社は、フィンテック・AI分野のベンチャー企業であり、長年の金融実務経験を生かし、個人のために金融で何ができるかをテーマにさまざまなソリューションを開発し提供してきた。そのような活動の中で構築したさまざまな保険会社や保険代理店との太いパイプを生かすとともに、保険データバンクサービス(仮称)が持つ、AI―OCRによる画像データテキスト化技術、保険関連とは思えない個人にもわかりやすいUIデザイン、利用者が安心して使えるセキュリティにより、個人が自らのデータの成果を享受することができ、豊かな生活実現のためにデータを使用できる社会の実現に貢献していく」とコメントしている。
 日本IT団体連盟は、指針ver1.0を踏まえ、18年12月から「情報銀行」認定に関する申請の受付を開始している。これまでの認定事業者には、三井住友信託銀行、フェリカポケットマーケティング㈱、㈱J.Score、中部電力㈱、㈱DataSign、㈱マイデータ・インテリジェンス―の5社がある。