2021.01.29 ■あいおいニッセイ同和損保 フードシェアリングプラットフォームと提携[2021年]
あいおいニッセイ同和損保は、食品事業者向け生産物回収費用保険「食eco」の提供を1月下旬から開始した。フードシェアリングプラットフォームを運営する㈱クラダシ(東京都品川区、関藤竜也代表取締役社長、以下、クラダシ)と提携し提供する。
クラダシは、食品ロス削減への賛同メーカーから協賛価格で提供を受けた商品を最大97%割引で消費者へ販売し、売り上げの一部を社会貢献活動団体へと寄付する日本初・最大級の社会貢献型フードシェアリングプラットフォームKURADASHIを運営している。
「食eco」は、クラダシと商品売買取引を契約した食品事業者を契約者(被保険者)として、対象となる食品について消費期限の誤表示等によりリコールが発生したときの廃棄コスト(リコールの対象となる食品の廃棄費用および同じリコールが発生するおそれがある在庫品の廃棄費用・製造(仕入)原価)を保険金として補償する。品質に問題がない食品をクラダシが買い取ることによって食品ロスを削減すると同時に、廃棄コスト(保険金)の軽減効果を保険料に反映し、あいおいニッセイ同和損保が保険料を10%割り引く。
食品事業者は、リコール発生時の食品廃棄コスト・環境負荷の削減およびCSR取り組みを行い、生産物回収費用保険の保険料コストを節約できる。また、消費者はクラダシのサイトを通じて多様な食品を割安に購入することが可能となり、エシカル消費(人や社会、環境に配慮した消費行動)を行い、身近な社会貢献に参画できる。以上のような食品事業者、消費者にそれぞれにメリットを提供することを通じて、同社では食品ロス削減の輪を社会全体に広げていくエコサイクルの実現を目指す。
食品ロスは世界的に注目される社会課題の一つで、持続可能な開発目標SDGsのターゲットの一つとして2030年度に食品ロスを半減する目標が定められている。日本でも19年10月に食品ロス削減推進法が施行され、新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わって、食品ロス問題の解決に向けた機運が一段と高まっている。このような背景を踏まえ、あいおいニッセイ同和損保は食品ロス削減の一助となる「食eco」の提供を開始した。
同社は、社会的課題の解決に資する付加価値を高めた商品・サービスを提供することによって、「レジリエントでサステナブルな社会」の実現に向けて取り組んでいくとしている。