2020.04.21 ■AIG損保 4月から「ハイパー任意労災」に新特約、「所得補償保険金支払特約」[2020年4月20日]
AIG損保は4月20日から、中小企業の労災上乗せ保険として販売している「ハイパー任意労災」の新特約「所得補償保険金支払特約(ハイパーインカムプラス)」を発売した。併せて、中小企業の法律相談に弁護士が対応する「弁護士による法律相談ホットラインサービス」の提供も開始した。新特約の発売に伴い、通常はメディア関係者を集めて実施する商品説明会を、新型コロナウイルスの感染拡大と日本政府による緊急事態宣言の発令を受けて初めてオンラインで開催した。
今回発売するのは、従業員が病気やケガの治療によって休業した際の収入減を補償する「所得補償保険金支払特約」で、6月1日以降保険始期分について4月20日から発売。適用対象は、直接雇用の常勤従業員(アルバイト、パート社員、契約社員を含む)で、保険金額は月額5万円、10万円、15万円から選択する(1カ月に満たない場合は30日で日割り計算して支払う)。休業開始日から90日、または1年6カ月以降の休業に対して最長1年間または2年間てん補し、健康保険の傷病手当金(有給休暇消化後1年6カ月間支払われる)の上乗せとして支払うこともできる。また、同特約と同時に、不当解雇や従業員および第三者へのハラスメントなどによる賠償責任を補償する「雇用慣行賠償責任補償特約」も発売する。
同特約の発売に合わせて、ハイパー任意労災に「弁護士による法律相談ホットラインサービス」を自動付帯し、4月1日から提供を開始している。同サービスは、労務トラブルだけでなく、取引先や顧客とのトラブル、日常生活上のトラブルなど、中小企業経営者が抱えるさまざまな相談に弁護士が電話対応するもので、1回につき60分以内、年間3回まで無料となる。契約者の代表者および代表者が指定した人が使用できる。
同社は新特約の発売に伴い、4月9日にメディア向けオンライン説明会を開催した。今回は、スピーカーによる説明と運営の全てを在宅のまま実施した。冒頭にケン・ライリー社長兼CEOがあいさつし、「本来であればメディアの皆さんに当社のオフィスにお越しいただいて説明会を聞いていただきたかったが、昨今の新型コロナウイルスの状況を考え、少しでもリスクを軽減できる形での開催ということで、このようなウェブ会議システムを通じての開催となった。『まさかが起こる前に、まさかを認識し、リスク軽減を支援する』というのが当社の事業戦略コンセプト『アクティブ・ケア』だが、この説明会自体を『アクティブ・ケア』を意識した説明会とさせていただいた」と述べた。
中小企業セグメントビジネス部門担当兼データ&アナリティクス部門担当執行役員のビル・ゼン氏は、「AIG損保のSMEビジネス」について説明した。ゼン氏は今回の新特約発売について、「今は新商品をリリースするのに適した時期とはいい難いが、AIGではお客さまを守るための革新的かつ一流のソリューションの提供をいかなるときでも止めることはない。特に、今のような状況では、万が一のための備えと経済的安心がますます重要になる」と述べ、今後もプロ代理店を通じて優れた商品とリスクコンサルティングサービスを提供していく考えを示した。
また、傷害医療保険部門担当執行役員の片山敦氏は、「所得補償保険金支払特約」「雇用慣行賠償責任補償特約」「弁護士による法律相談ホットラインサービス」の開発背景や商品内容、特長などについて解説した。片山氏は、2006年に発売したハイパー任意労災が、業種と売上高だけで簡単に保険料計算できることや、無記名契約でありながら従業員の個々の健康告知を取得せずに医療保障を提供するといった他にはない特長を持つ商品として中小企業などで好評であることを説明した上で、「企業と従業員それぞれを守ることができる総合的な労災上乗せ保険であるハイパー任意労災に新しい補償を追加することで、契約者である中小企業の経営者や従業員の方々の安心をさらに満たしていきたい」と述べた。