2020.04.08 ■富国生命 就業不能保障特約をバージョンアップ、短期・長期の就業不能リスクに備え[2020年4月1日]

 富国生命は4月1日から、主力商品である「未来のとびら」(特約組立型総合保険)に付加する新特約として、入院や在宅療養で働けなくなったときの収入の減少をカバーする「はたらくささえプラス」〔就業不能保障特約(2020)〕の販売を開始した。2011年から販売している「就業不能保障特約」をバージョンアップし、給付対象となる就業不能状態の継続期間を従来よりも短縮する一方、長期の就業不能状態に対する年金の支払期間を拡大することで、短期・長期それぞれの就業不能のリスクに対して、一つの特約で備えることを可能とした。

 「はたらくささえプラス」は、就業不能状態が30日間継続したときに支払う「就業不能給付金」と就業不能状態が1年間継続したときに支払う「就業不能年金」から構成される。
 まず、入院または在宅療養(精神疾患による場合は入院のみ)による所定の就業不能状態が30日間継続すると、「就業不能給付金」として「特約給付金月額」を12カ月毎月支払う。同給付金支払期間中に就業不能状態から回復しても12カ月分は支払う。同給付金の支給は、通算10回までとなっている(精神疾患による支払いは1回のみ)。
 また、入院または在宅療養による所定の就業不能状態(精神疾患による場合を除く)が1年間継続したときは、年金の支払いが開始し、「就業不能年金」として「特約給付金月額×12」の金額を被保険者が生存する限り70歳まで毎年支払う。同年金支払期間中に就業不能状態から回復しても、最長70歳までは支払う。
 保険期間・保険料払込期間が10年の場合の加入年齢範囲は15歳~60歳で、同15年の場合の加入年齢範囲は15歳~55歳となる。
 「未来のとびら」(特約組立型総合保険)の契約例として、被保険者30歳男性が収入保障特約〈逓減型〉(2014)保険期間55歳まで・特約年金額200万円、生活障害保障特約(2015)保険期間15年・保険金額500万円、介護保障特約〈有期型〉(2012)保険期間15年・保険金額100万円の保障に、今回の就業不能保障特約(2020)保険期間15年・特約給付金月額15万円を付加した場合、口座振替月払保険料は8772円となり、このうち就業不能保障特約(2020)部分は2675円となる。

 生命保険文化センターの調査によると、世帯主が働けなくなった場合の必要生活資金に関して、7割を超える人が「不安」を抱いている一方で、実際に生活資金の準備をしている人の割合は2割にも満たない状況で、就業不能のリスクに不安を感じながらもそれに対する準備はあまり進んでいないことがうかがえる。また、厚生労働省の「平成29年患者調査」によると、退院した人の約8割が引き続き医療機関に通院して治療や検査を受けており、中でも、入院日数が30日以上に及ぶようなケースでは、生活習慣病や骨折などが主な原因であることから、退院後も継続的な通院やリハビリ等により就業が制限される可能性が想定される。さらに、入院日数が1年以上にも及ぶような重篤な傷病の場合には、社会復帰が困難となることも考えられる。
 富国生命では、このような状況を踏まえ、公的保障や医療保険による給付だけでは必ずしもカバーしきれない就業不能時の経済的リスクについて、比較的短期の就業不能状態から入院や在宅療養が長期に及ぶケースまで一つの特約で備えることを可能とする「はたらくささえプラス」を開発したとしている。
 同社が2011年から販売を開始した「就業不能保障特約」は、累計販売件数58万件の実績を持つ。同社では今後も、企業活動の原点としている「お客さま基点」の価値観の下、顧客にとって真に必要とされる商品・サービスの提供に努めていくとしている。