2020.02.07 ■イオンがアリアンツ生命を子会社化

 アリアンツ生命は2月4日、日本市場での生命保険事業をより一層発展させるため、アリアンツ・グループの持株会社であるアリアンツエスイー(以下、AZSE)とその100%子会社であるアリアンツ生命、ならびにイオンフィナンシャルサービス㈱(代表取締役社長:河原健次、以下、AFS)が生命保険事業についての合弁契約に合意したと発表した。AFSも同日、関係当局の認可等を前提に、アリアンツ生命が第三者割当増資により発行する株式を引き受け、同社を子会社化することを決議したと発表した。
 AFSは、アリアンツ生命の発行する普通株式を1株10万円で3万2400株取得する。アドバイザリー費用等3億6000万円(概算額)と合わせ、合計36億円の取得費用(概算額)となる。払込日は3月31日の予定。異動後のAFSの議決権所有割合は60%になる。AZSEが引き続きアリアンツ生命の株式の40%を保有する。
 アリアンツ生命の子会社化についてAFSは、「アリアンツ生命は、2万件(2019年3月末)を超える既契約を保有している生命保険会社。当社グループはグループ戦略の一環として、高齢化が進む日本社会における健康寿命の延伸を目的とした、イオングループ各社との協業を踏まえた生命保険事業への参入を検討しており、このたびのアリアンツ生命の株式取得によって生命保険事業をスタートするための貴重な機会と基盤を得ることができると考えている。本生命保険事業により、イオングループ各社で提供している『モノ、コト、サービス』と連携し、健康改善提案などをイオングループ各社と行うことで、お客さまの未病・予防に対する健康増進活動を手助けしていくことを想定している。今後は、既契約者を保護しながら、新たな戦略を通じて生命保険事業を当社グループにおけるコア事業の一つとして成長させていきたいと考えている」としている。 
 一方、アリアンツ生命では、「今回の戦略的提携により、アリアンツ・グループが持つ保険やリスク管理分野におけるグローバルで高度な金融専門性と、AFSおよびイオングループが保有するリテール事業ノウハウや広大な流通ネットワークという組み合わせを強みとした、日本の生命保険市場をリードする保障性商品および貯蓄性商品や各種サービスをお客さまにお届けしていく。アリアンツ・グループは日本における強力なパートナーを得て、新商品やサービスの提供を通じ、世界第3位の経済大国である日本でのさらなる成長を目指していく」としている。
 なお、本件による契約者の保険契約の条件等の変更はない。また、今回の決定はアリアンツ生命に関するもので、日本で事業を展開しているアリアンツ火災をはじめとする他のアリアンツ・グループ会社への影響はない。