2020.02.04 ■明治安田生命 認知症ケアMCIプラス発売、予防から発症後まで幅広くサポート[2020年2月2日]

 明治安田生命では2月2日から、同社の「みんなの健活プロジェクト」第2弾商品となる「認知症ケア MCIプラス」〈5年ごと配当付終身医療保険(解約返戻金抑制型)[Ⅱ型]〉の販売を開始した。一時金給付タイプの一生涯の医療保障に加え、認知症の予防・早期発見から発症後まで、保障・サービス・アフターフォローで幅広くサポートすることが特長。
 入院や認知症のリスクは、50歳以降高まることから、人生100年時代において、セカンドライフ世代の誰もが直面するリスクとなっている。認知症については、現在の医療では発症後の回復がほぼ見込めないが、認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)を発見できれば、認知症への進行予防や健常な状態への回復も可能なため、早期発見が非常に重要なことが分かってきている。こうした背景を踏まえ、同商品では入院リスクに対する保障に、認知症への進行予防や症状の改善に活用できる「MCI保障」(軽度認知障害終身保障特約)、認知症発症後の家族の介護負担を軽減する「認知症保障」(認知症終身保障特約)をセットするとともに、認知症の予防・早期発見から発症後まで幅広くサポートするサービスを商品と一体的に提供する。
 進行予防のサービスとしては、健康診断結果データから認知機能の低下リスクを評価するコンテンツを搭載した「MY健活レポート 認知症ケア版」を提供する(8月から提供予定)。提出された健康診断結果のデータを基に、顧客一人一人に応じた健康増進や認知症予防・早期発見に役立つ情報・アドバイスをまとめて表示する健康情報サイトで、①健診結果②認知症関連情報③疾病リスク予測④健康アドバイス⑤シミュレーション―が表示される。
 ②認知症関連情報の「認知機能低下リスク評価」は、東京大学大学院新領域創成科学研究科酒谷薫特任教授らの発明・研究をベースにハルメク・ベンチャーズ㈱が事業化したサービスで、一般的な健康診断で受診する血液検査等の結果とMMSE(30点満点の一般的な認知症スクリーニングテスト)の相関をディープラーニングにより導き出し、顧客の「健康診断結果データ」からMMSEの点数を推定し、認知機能の低下リスクを3段階で表示する。健康診断等の血液検査の結果データだけで評価できるため、病院で別途採血等を行う必要がないリスクチェックサービスで、健康診断結果データを使った認知機能の低下リスク評価の提供は業界初(1月時点、同社調べによる)となる。
 また、同社のMYライフプランアドバイザー等の社用スマートフォンから利用できる「脳の活用度」を判定できるスマートフォンアプリ「かんたんブレインチェック」も提供する。筑波大学・日本IBM社と共同開発したもので、ゲーム感覚で「脳の活用度」を評価し、認知症予防に向けた行動変容のきっかけ作りを支援するアプリとなっている(2月下旬から提供予定)。
 セカンドライフ世代向けにラインアップを拡充した「みんなの健活サービス」の提供も行われる。
 発症後のサポートでは、家族と離れて暮らす高齢者のみの世帯が増加していること等から、認知症を発症した場合に本人からの保険金等の請求手続きが困難なケースも想定されるため、さまざまな「対面のアフターフォロー」を実施する。▽被保険者に代わって請求できる「代理請求特約」付加の案内▽代理請求人への定期的な案内▽MYライフプランアドバイザー等と訪問型の事務サービス・スタッフによる、成年後見制度等の説明や保険金請求手続きのサポート、要介護認定申請方法の案内―などがある。同社では、認知症に対する正しい知識や対応方法を身に付け、誰もが安心して暮らせる社会づくりに貢献するため、全役職員の「認知症サポーター」養成に取り組んでおり、本商品発売までに全MYライフプランアドバイザー等が受講・修了する予定とのこと。
 主契約の終身医療保険と付帯する認知症終身保障特約、軽度認知障害終身保障特約の保険期間は終身、保険料払込期間は95歳まで。先進医療保障特約が付帯しこちらの保険期間は10年で90歳まで自動更新となり、保険料払込期間は10年となる。
 主契約で、入院時支援給付金、入院時手術給付金・外来時手術給付金、入院時放射線治療給付金・外来時放射線治療給付金、死亡給付金(保険料払込期間満了後の死亡時)を支払う。支払額は契約時の基準給付金額(入院時手術給付金・外来時手術給付金は基準給付金額の50%)。また、保険料払込免除もある。
 認知症終身保障特約では、認知症保険金と死亡給付金(保険料払込期間満了後の死亡時に認知症保険金額の10%)を支払う。軽度認知障害終身保障特約では、軽度認知障害保険金と死亡給付金(保険料払込期間満了後の死亡時に軽度認知障害保険金額の10%)を支払う。また、先進医療保障特約では通算2000万円まで支払う。
 主契約の保険金額の範囲は、6万円・10万円・15万円・20万円。認知症終身保障特約の保険金額の範囲は、100万円から1000万円、軽度認知障害終身保障特約の保険金額の範囲は、10万円から100万円となる。
 主契約の基準給付金額10万円、先進医療保障特約付加、認知症保険金額200万円、軽度認知障害保険金額20万円の場合の保険料例(月掛保険料・口座振替料率)は、50歳男性で7742円、同女性で7880円、70歳男性で1万5587円、同女性で1万6172円となる。