2019.08.21 日本生命 19年度第1四半期決算 銀行窓販の増加主因に増収
日本生命が8月7日に発表した2019年度第1四半期決算によると、グループの連結業績は前年同期比で増収・減益となった。保険料等収入は、日本生命やニッセイ・ウェルス生命での銀行窓販商品の販売増加を主因に増加した。基礎利益は大樹生命の減少等により減少した。国内個人保険・個人年金保険の新契約年換算保険料については、法人向け商品の販売が減少したものの、19年4月に発売した新商品「入院総合保険“NEW in 1”」の好調な販売や、銀行窓販の大幅増加を主因に増加した。
連結保険料等収入は前年同期比6.5%増の1兆4233億円で、銀行窓販の増加を主因に前年同期より増収となった。銀行窓販は日本生命での外貨建商品の改定や円建商品の販売再開、ニッセイ・ウェルス生命の増加により増加した。
基礎利益の合計は同1.3%減の1439億円だった。大樹生命の減益や保険料率改定等の保険関係損益の減少要因により減益となった。
連結経常収益は同2.4%増の1兆9297億円で、このうち保険料等収入は同6.5%増の1兆4233億円、資産運用収益は同4.8%減の4448億円だった。経常費用は同4.7%増の1兆8571億円で、このうち保険金等支払金は同0.2%減の1兆1366億円、資産運用費用は同58.5%増の1645億円、事業費は同0.8%減の2027億円となった。この結果、経常利益は同35.0%減の725億円、四半期純剰余(利益)は同30.5%減の513億円となった。
総資産は前期末比0.6%増の79兆2468億円、責任準備金は同0.4%増の64兆3712億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は諸準備金等の積増や劣後ローン調達を通じて、自己資本を着実に積増したこと等によって、1039.9%と同43.2ポイント上昇した。実質純資産は、自己資本の積増に加え、国内外の金利低下によって有価証券の含み損益が増加したことを主因に同1.8%増の19兆6623億円と前年度末から増加した。
国内の保険料等収入は前年同期比7.2%増の1兆3693億円で、個人保険・個人年金保険が同10.3%増の9826億円と2桁の伸びを示したことから増収となった。チャネル別では、営業職員等チャネルが同3.2%減の7794億円、銀行窓販チャネルは同136.9%増の2032億円。日本生命の商品改定に伴う外貨建商品の好調な販売や、円建商品の販売再開に加え、ニッセイ・ウェルス生命での販売が好調だったこと等から、銀行窓販チャネルが大幅に増加した。団体保険は同8.1%減の769億円、団体年金保険は同2.3%増の2924億円だった。
国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料が同6.3%増の1056億円、件数が同5.2%減の133万件、保障額等が同7.2%減の2兆2164億円となった。新契約年換算保険料は、法人向け商品の販売が減少したものの、新商品「入院総合保険“NEW in 1”」の好調な販売や、銀行窓販の大幅増加を主因に増加した。件数・保障額等は、昨年度の日本生命での「特定重度疾病保障保険“だい杖ぶ”」(18年4月発売)の好調な販売の反動により減少した。
営業職員等チャネルの新契約年換算保険料は同19.1%減の557億円、件数は同6.7%減の130万件、保障額等は同12.2%減の1兆9908億円だった。銀行窓販チャネルの新契約年換算保険料は同63.7%増の498億円、件数は同127.7%増の3万件、保障額等は同87.2%増の2255億円となった。
日本生命は、新契約年換算保険料が同4.5%減の572億円、件数が同5.3%減の127万件、保障額等が同6.3%減の1兆9105億円だった。大樹生命は新契約年換算保険料が同12.4%減の103億円、件数が同6.0%減の5万件、保障額等が同10.7%減の2398億円。ニッセイ・ウェルス生命は新契約年換算保険料が同37.5%増の380億円、件数が同29.0%増の0万件(1万件未満)、保障額等が同18.5%減の659億円となった。
国内の個人保険・個人年金保険の保有契約は、年換算保険料が前期末比0.1%減の4兆5291億円、件数が同1.1%増の3515万件、保障額等が同0.5%減の181兆1455億円だった。
日本生命は年換算保険料が同横ばいの3兆7462億円。保障額等は同0.4%減の158兆6124億円と前期末実績を下回ったが、件数は同1.1%増の3222万件となった。大樹生命も年換算保険料は同横ばいの5221億円。保障額等は同1.0%減の19兆3988億円、件数は同0.2%増の260万件だった。ニッセイ・ウェルス生命は年換算保険料が同1.4%減の2606億円、件数は同0.7%増の32万件、保障額等は同1.7%減の3兆1342億円となった。
団体保険の保有契約業績(保障額等)は国内計で同0.6%増の110兆3259億円で、日本生命は同0.7%増の97兆7855億円、大樹生命は同0.4%減の12兆5403億円だった。団体年金保険(受託資産等)は国内計で同0.1%減の16兆7626億円で、日本生命は同0.1%増の13兆1952億円、大樹生命は同0.2%減の8084億円となった。