2019.08.22 明治安田生命 19年度第1四半期決算 グループ・単体共に減収減益

 明治安田生命が8月9日に発表した2019年度第1四半期決算によると、グループ・単体共に減収減益となった。グループ保険料(連結損益計算書上の保険料等収入)は、明治安田生命単体の外貨建て一時払保険の減少により、7330億円と前年同期比5.9%減少した。グループ基礎利益は、スタンコープ社が同50.1%増加と大幅増益となったものの、明治安田生命単体の減益により、同5.7%減の1221億円となった。

 グループ保険料7330億円のうち、明治安田生命単体は「ベストスタイル 健康キャッシュバック」の貢献があったものの、外貨建て一時払保険の減少により、6522億円と同7.4%減少した。海外保険事業等は、スタンコープ社の主力の団体保険事業が順調に推移したことによって、同8.6%増の807億円となった。スタンコープ社は同9.2%増の735億円だった。
 グループ基礎利益1221億円のうち、明治安田生命単体は、利息及び配当金等収入の減少や団体保険の料率引き下げの影響等により、1113億円と同8.9%減少した。スタンコープ社は同50.1%増の127億円と大幅な伸びを示し、海外保険事業等は同39.9%増の173億円となった。
 連結ソルベンシー・マージン比率は1063.8%と前年度末差23.7ポイント上昇した。
 明治安田生命単体の業績は、保険料等収入6522億円のうち、個人保険・個人年金保険が前年同期比9.8%減の4104億円となった。内訳は、営業職員チャネルが同3.9%減の3393億円で、このうち、平準払商品は、19年4月に発売された「ベストスタイル 健康キャッシュバック」の貢献等によって、3070億円と同1.3%増加した。銀行窓販チャネルは同33.5%減の608億円だった。団体保険・団体年金保険の保険料等収入は同3.0%減の2325億円となった。
 新契約年換算保険料は同31.8%減の243億円で、このうち、営業職員チャネルは同30.9%減の212億円、銀行窓販チャネルは同39.9%減の27億円だった。営業職員チャネルのうち、主力商品(転換等純増を含む)は同22.7%増の92億円と大幅な伸びを示した。新契約年換算保険料のうち、第三分野は同32.4%減の95億円となった。保有契約年換算保険料は前度年末比0.5%減の2兆2533億円だった。
 契約クオリティを示す指標は、解約・失効・減額率が前年同期差0.03ポイント上昇して0.99%となった。総合継続率は13月目が同0.6ポイント低下して94.5%、25月目が同0.6ポイント低下して89.3%だった。
 基礎利益1113億円のうち、利息及び配当金等収入は前年同期比1.8%減の1857億円となった。
 資産運用収益は同7.3%減の2078億円、経常収益は同7.6%減の8832億円だった。保険金等支払金は同0.3%増の5841億円、資産運用費用は同40.5%増の878億円、経常費用は同4.1%減の8446億円となった。
 経常利益は同48.6%減の385億円、四半期純剰余は同35.4%減の298億円だった。
 ソルベンシー・マージン比率は1004.3%と前度年末差21.0ポイント上昇した。実質純資産額は同1334億円減少して10兆596億円、オンバランス自己資本は同146億円増の2兆9334億円となった。
 一般勘定資産全体の含み損益は6兆3709億円で同40億円減少した。このうち時価のある有価証券は同101億円増の5兆9009億円で、前度年末と比較して、国内の金利低下により公社債は同1845億円増加の3兆748億円、国内の株価下落により株式は同1972億円減少の2兆1378億円となった。国内株式含み損益ゼロ水準は、TOPIXベースで670ポイント程度となっている。