2019.05.15 あいおいニッセイ同和損保 損調システムにテレマ技術活用、事故状況をビジュアル化
あいおいニッセイ同和損保は、4月から、テレマティクス技術を活用した新たな事故対応サービスを全国のサービスセンターに導入した。同サービスでは、テレマティクスデータを活用して、事故に至る経緯や周辺情報を瞬時にビジュアル化。テレマティクス車載器から得られる位置情報を元に、地図データ上に、事故に遭った場所、走行経路等を表示し、併せて、地図上に標識データ、道路規制データ、天候データを同時に表示。事故連絡時の顧客の説明の手間を大きく軽減する。
テレマティクスとは、「テレコミュニケーション」と「インフォマティクス」を組み合わせた造語で、カーナビやGPS等の車載機と移動体通信システムを利用して、さまざまな情報やサービスを提供する仕組み。
同サービスでは、証券番号等のユーザー情報と併せ、事故日時や事故位置(経度・緯度、住所)、周辺の天候(降水量、風向・風速)等を画面上に表示する他、走行開始日時や走行経路、周辺の道路標識や道路規制を地図上に表示。これにより、従来は顧客や代理店が同社へ事故連絡した際に、オペレーターが細かい事故状況や周囲の状況等を電話で確認していたものが、テレマティクスデータにより即時に判明するため、説明の負担が大きく軽減される。
近年のテクノロジーの発展とともに、自動運転、コネクティッドカーなど自動車関連のサービスは急速に変化しており、従来デジタル化されていなかった車の細かい運転情報などがデータ化されるようになっている。
同社では、テレマティクス自動車保険の販売を促進することにより、デジタル化に向けた取り組みを進めており、今回、事故対応においても、デジタル情報を活用した新しいサービスを提供するため、同システムを開発した。
同サービスは、4月22日から全国の事故サービスセンターに導入しており、今後、順次機能拡大をしていく予定。
同社では、既に導入しているドライブレコーダー映像による事故状況の把握の精緻化と併せ、今後はAIを活用した過失割合の判定や顧客の負担を軽減するためのシステムを開発予定で、さらなる保険金支払いサービスの高度化を進めていくとしている。