2018.02.05 かんぽ生命 ゆうちょと運用会社設立、PEで収益拡大目指す

かんぽ生命は1月30日、ゆうちょ銀行と、プライベートエクイティファンドの運用を行う会社「JPインベストメント株式会社」(所在地:東京都千代田区)を設立すると発表した。新会社では、プライベートエクイティ投資で収益拡大を図る。主として日本国内の企業を対象に、事業性の評価に基づく投資判断と投資先企業の経営支援を行い、他のファンド運営者等と共同でエクイティ性資金の供給を行う。運用の高度化・多様化、地域金融機関との連携により、地域への貢献を推進する方針だ。設立は2月9日の予定。

 新会社は、新たにファンドを組成し、このファンドを通じて主に日本国内のバイアウト(事業再編、事業承継、事業再生等)の案件にリスクマネーを供給して、産業育成への貢献を目指す。同時に、日本の基幹産業となり得るテクノロジーや本格的な事業拡大期にあるベンチャー企業への投資を促進することで、事業者の成長を支援する。
 新会社は、ゆうちょ銀行の連結子会社となり、代表取締役社長にはゆうちょ銀行が指名する者が就任することになっている。
 事業内容は、投資事業有限責任組合等の持分の私募と財産の運用で、貸金業法に基づく貸金業者登録は行わない。ゆうちょ銀行が66.1%、かんぽ生命は33.1%(優先株式含む)出資し、新会社設立当初の取締役と監査役は、ゆうちょ銀行およびかんぽ生命から選任する。また、議決権の比率は、ゆうちょ銀行50%で、かんぽ生命と新会社の役職員が各25%。優先株式出資比率は、ゆうちょ銀行66.7%、かんぽ生命33.3%。資本金・準備金は、15億円(うち普通株式0.5億円、優先株式14.5億円)としている(いずれも予定)。
 かんぽ生命とゆうちょ銀行では、日本郵政グループ中期経営計画における「収益拡大を目指した資金運用の高度化」への取り組みを推進しており、今後も資金運用の高度化への取り組みを重視。現在、資金運用の高度化の施策の一つとして、プライベートエクイティファンドへの投資を進めている。
 両社では、新会社の設立がゆうちょ銀行・かんぽ生命の当連結会計年度の業績に与える影響は軽微としている。