2017.08.29 第一生命 団体脱退時に業界初の取扱い、個人医療保険 無選択加入へ
第一生命は8月17日、同社の団体医療保険の加入者に対する、団体脱退時の個人保険への無選択加入の新たな取り扱いを開始すると発表した。この取り扱いにより、現在販売している団体医療保険の加入者が退職等により同保険契約の加入対象外となった際に、新たに健康状態の診査をすることなく、同社最新の個人向け医療保険に加入することができる。団体脱退時等に、同社最新の個人向け医療保険に無選択で加入できる取り扱いは生保業界初(注)。開始時期は、同商品の約款改定が全ての契約に適用される2018年4月以降を予定している。
対象となる団体医療保険は、第一生命が単独引受または事務幹事を引き受けている「医療保障保険(団体型)」または「働くわたしの医療保険」〈正式名称:新医療保障保険(団体型)〉。一方、団体医療保険脱退時に無選択加入できる個人保険は、脱退時点の同社最新の個人向け医療保険(入院保障を主保障とする保険)となる。
無選択加入は、「医療保障保険(団体型)」または「働くわたしの医療保険」に継続して2年以上加入していた加入者が退職等やむを得ない事情で脱退する場合に、新たに健康状態の診査をすることなく個人保険へ加入できる取り扱い。
団体医療保険はスケールメリットを生かした手ごろな保険料で保障を準備できる特長があるものの、従来は団体の脱退時に無選択で加入できる個人向け医療保険が、入院5日目から給付金を支払う「医療保障保険(個人型)」に限定されており、同社最新の個人向け医療保険に加入する場合には、新たに健康状態の診査が必要だった。
そこで今回、第一生命では、顧客満足と企業・団体の福利厚生制度の向上を目的に、無選択で加入できる個人向け医療保険を、脱退時の同社最新の医療保障ニーズに対応した商品となるよう取り扱いを変更したもの。このことにより、第一生命の団体医療保険に加入することで、団体在籍時には手ごろな保険料で保障を準備しつつ、脱退後もその時点の同社最新の個人向け医療保険に、健康状態にかかわらず加入することができる。
団体医療保険のうち、「働くわたしの医療保険」は16年1月に発売。日帰り入院から給付金受け取りが可能で、支払対象となる手術は公的医療保険と連動する。交通費・入院用品等入院一時費用にも対応し、医師の診査を要せず簡単な告知(書面での健康状態に関する簡単な質問への回答)のみで加入できるため、申し込み手続きが簡便という特長がある。
第一生命では、社会保障制度を補完する機能を持つ生命保険会社として、企業・団体の福利厚生制度の充実と従業員の健康増進を重要な経営課題と位置付け、今後も顧客一人一人に「確かな安心」と「充実した健康サポート」を届けていくとしている。
(注)無選択加入先の商品について従来の入院5日目から給付金を支払う「医療保障保険(個人型)」に限定せず、同社最新の個人向け医療保険に加入することができる取り扱いを指す(生保協会加盟の生保会社のうち、団体保険の取り扱いがある26社のホームページで第一生命が各社ニュースリリースを調査、17年7月現在)。