2017.07.18 明治安田生命 第70回定時総代会、顧客数 飛躍的拡大目指す
明治安田生命は7月4日、東京都港区のザ・プリンスパークタワー東京で第70回定時総代会を開催した。委任状出席を含め現任総代218人全員が出席した同会では、決議事項4議案が審議され、全て承認された。2016年度事業報告では、14~16年度までの3カ年計画「明治安田NEXTチャレンジプログラム」が総括された他、根岸秋男社長が今年4月からスタートした中期経営計画と企業ビジョン実現プロジェクトから成る新たなプログラム「MYイノベーション2020」について説明した。
総代会は、根岸社長の進行の下で行われた。NEXTチャレンジプログラムの総括では、中期経営計画の経営目標のうち、企業価値(EEV)は5兆3000億円の目標に対して5兆5046億円(対13年度末プラス30.5%)、個人営業の保有契約年換算保険料は2兆1980億円の目標に対して2兆2052億円(同プラス5.8%)、法人営業の団体保険保有契約高は7年連続増加の112兆9000億円で業界トップシェアを堅持、団体年金資産残高は対前年度比プラス1.3%の7兆4417億円で安定的な維持・拡大を実現した。この他、同社が重視する「お客さま満足度」の総合満足度で過去最高値(57.8%)、営業職員数の3万人突破、海外保険事業のグループ基礎利益への貢献額の大幅拡大(313億円)など、3カ年計画の目標をおおむね達成したと振り返った。
16年度業績の報告に続き、根岸社長が「MYイノベーション2020」について説明。経営環境の変化等を踏まえ、新たな企業理念の実現に向けて「イノベーション」を興すべく、中期経営計画と企業ビジョン実現プロジェクトを推進していくとした。
中期経営計画では、顧客志向とコンプライアンスの徹底を前提に、成長戦略・経営基盤戦略・ブランド戦略を推し進める。成長戦略では「お客さま数の拡大」「新たなマーケットへの取り組み」「資産運用の高度化」「先端技術等によるイノベーション」、経営基盤戦略では「ガバナンスの高度化」「ワーク・エンゲイジメントの向上」、ブランド戦略では「新たな企業理念の浸透」をそれぞれ重点方針に掲げる。また、各戦略の推進に当たって①個人営業②個人事務サービス③法人営業④法人事務サービス⑤資産運用⑥資産運用事務サービス⑦海外保険事業⑧国内関連会社⑨ガバナンス⑩人事⑪総務インフラ―の各分野に経営資源や資本を重点的、効果的に配賦し、改革を実行するとした。
経営目標としては、企業価値(EEV)の20%向上、保有契約年換算保険料2兆2470億円、団体保険保有契約高の国内シェアナンバーワンと共に、新たに第三分野新契約年換算保険料のプラス40%(560億円)を掲げた。この他、営業職員等チャネルの顧客数700万人、法人営業チャネルの顧客数(任意加入型団体保険の被保険者数)493万人、資本効率指標(RoEEV:企業価値〈EEV〉ベース)の年平均6%程度の安定確保、経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)150~160%以上、オンバランス自己資本3兆円を目標に挙げた。根岸社長は「お客さま数の飛躍的拡大を目指す一方で、資本効率や支払い余力を高め、成長性・収益性・健全性のバランスを取りながら企業価値の向上を目指していく」と強調した。
後半は、総代から書面や、会場で直接寄せられた経営方針や営業、顧客サービスなどについての質問・意見に担当役員がそれぞれ回答した。若年層向け商品「かんたん保険シリーズ ライト!」の販売状況については「発売以来、幅広い層から好評を得ており、5月末までに32万件を超える契約を頂いている。最も販売件数が多い『じぶんの積立』については、低金利環境が継続する中、満期時の受取率が103%、解約時の返戻率が常に100%以上、一口5000円から積み立てができる、といった点が評価され、若年層のみならず多くのお客さまに加入いただいている」と回答した。また、「お客さま満足度」で「満足」が過去最高値となり「不満」が減少している要因については、「全従業員にお客さまを大切にする意識が着実に浸透するとともに、アフターフォローの充実に向けた取り組みの地道な積み重ねが評価され、満足度の向上や不満の減少につながったと考えている」と述べた。