2017.06.28 日本生命・三井生命 商品相互供給を実現、日生で外貨建商品販売へ
日本生命と三井生命は10月2日から、三井生命の「無配当一時払外貨建生存給付金付特殊養老保険ドリームロード」を日本生命の営業職員チャネルを通して「一時払外貨建養老保険ドリームロード」の名称で販売する。2017年1月に開始した日本生命から三井生命への「ニッセイ逓増定期保険」の商品供給に続く第2弾の取り組みで、日本生命が外貨建ての保険を全国の営業職員チャネルで販売するのは初めて。両社は、グループ一体となって経営統合のメリットを最大限生かし、顧客のニーズにきめ細かく応えられる魅力的な商品・サービスの提供に努めていくとしている。
最近の低金利環境下で、円建ての生命保険では実現が難しい高い金利での運用が可能な外貨建保険を活用した資産形成ニーズが高まる中、日本生命には外貨建商品のラインアップの強化・拡充が必要との認識があった。
一方、三井生命では、外貨建てで一定期間の死亡保障と資産形成が両立できる等の特徴を持つ「無配当一時払外貨建生存給付金付特殊養老保険ドリームロード」を、日本生命の約5万人の営業職員チャネルに提供することでさらなる販路拡大を見込めると想定。こうした両社のメリットが合致し、今回、初めて両社による商品相互供給が実現した。
「一時払外貨建養老保険ドリームロード」は、日本円で支払った一時払保険料を日本国債より金利が高い米国国債やオーストラリア国債などで運用。満期保険金に加え、レジャー資金や教育資金などに自由に使える生存給付金を、契約の翌年から毎年1回受け取ることができる。生存給付金は、保険期間満了まで指定通貨で据え置くことができ、好きな時に受け取り可能。また、目標到達時円建年金払移行特約を付加すると、円に換算した解約返戻金額が目標とする金額以上になった場合、自動的に為替リスクのない円建ての確定年金に移行する。
日本生命と三井生命は、多様化する顧客のニーズに機動的に対応するため、両社間で商品を相互に供給し、商品ラインアップを拡充することを検討。その第1弾として、1月に、日本生命の経営者向け商品「ニッセイ逓増定期保険」を三井生命の営業職員チャネルを通して「逓増定期保険経営サポート」の名称で販売開始した。
同商品は、経営者が死亡したとき、一時金で受け取る「死亡保険金」を事業保障資金・死亡退職慰労金・弔慰金・事業承継資金などの財源として活用でき、経営者の勇退時に保険契約を解約する際には、一時金で受け取る「解約払戻金」を勇退退職慰労金の財源として活用できる他、一時的に資金が必要となった場合には、契約貸付制度が利用可能となるなどの特長がある。
三井生命では、13年から営業職員チャネルを中心に「ドリームロード」「同ステップ」などの外貨建保険の販売を行っており、累計販売件数は18万件に達した(17年5月時点)。こうした三井生命での販売実績や外貨建保険特有の事務・システム・募集管理体制を保有している強みを生かしつつ、外貨での運用利回り向上のために日本生命の資産運用ノウハウも活用していく方針だ。