2017.01.31 日本生命「ChouChou!」好調、セグメント別戦略が奏功
日本生命が昨年10月に発売したニッセイ出産サポート給付金付3大疾病保障保険「ChouChou!(シュシュ)」が好評だ。被保険者の半数以上が新規顧客で、医療・介護保険などを同時に申し込む例も多い。独身・既婚を問わず加入があり、父親・母親が娘のために契約する例も珍しくない。3カ年経営計画で打ち出しているセグメント別戦略が奏功した形だ。
シュシュの最も注目されている点は、「出産と特定不妊治療をサポート」する業界初の商品であることだが、満期一時金で最大200万円を受け取れる点に興味を持つ顧客が多い。また、3大疾病に罹患(りかん)した場合に一時金で300万円を受け取れる(上皮内新生物などでは30万円)点も好評だ。
同社によると、「業界初の商品」「満期時に一時金が受け取れる」など、営業職員の話材も多く活動の機会も広がっている。
契約に至った営業職員からは、「以前他の商品の提案で一度断られたことがあるが、今回シュシュを満期一時金の話も含めて提案したところ、他の商品とセットで加入いただけた」「医療や介護の保険と並べて説明できるようになり、お客さまの選択肢も広げられた」「親世代に対しても話しやすい」などの声が寄せられている。
営業職員向けには、隔月刊の社内情報誌『NISSAY号』で商品内容や提案のポイントを説明するとともに、成功事例を基に複数の教材を作成して配布。顧客への提案時には、同商品発売に合わせて制作したパンフレットやさまざまなコミュニケーションツール(開発背景などを記載したチラシ、女性向けの冊子『女性のからだお悩み解決BOOK2―カラダ想いさんのチェックリスト』『女性のための“みらい”に備えるコミュニケーション』)を活用してニーズ喚起が図れる。商品パンフレットでは、ページ順に、話のきっかけづくり(心配事について)、がんや出産・特定不妊治療で掛かる費用の現状、商品の特徴、Q&Aなどを掲載。冊子類も含めて優しい色調で制作している。
また、契約者向けサービスの一つ、女性の医師や看護師などの専門家に女性特有の体の悩みを無料で電話相談できる「ウェルネスダイヤルエフ」では、シュシュの保障内容に合わせて相談範囲に「妊娠・出産に関する悩み」を追加しており、女性の幅広い悩みに対応可能となった。
この他、専門家による健康や育児の疑問に対する無料電話相談「育児相談ほっとライン」、セカンドオピニオンの取得に適した専門医を紹介する「ベストドクターズ・サービス」も提供している。
営業教育部の川瀬摩耶CS主任は「被保険者の半数が新たなお客さまで、従来取り込めなかった層の獲得にも成功している。これをきっかけに多件数販売につなげたい」と話しており、同部はつらつ育成推進室(注)の今酒沙央理CS主任は「職域での反響も大きい。商品内容と成功事例について、紙ベースだけでなく映像による教育も行っており、営業職員のモチベーションもアップしている。今後も着実に取り組んでいきたい」としている。
(注)はつらつ育成推進室では、日本生命の将来を担う営業職員育成を目的に、各支社で選ばれた入社5年内職員に教育支援をしている。