2023.06.22 朝日生命グループ 22年度決算、新契約保険料26%増341億円に 基礎利益はコロナ支払増等で85%減の63億円

朝日生命が5月23日に発表した2022年度決算によると、朝日生命グループ(朝日生命・なないろ生命)の新契約年換算保険料は前年度比26.4%増の341億円、うち朝日生命は営業職員チャネルで医療保険が伸展し202億円、なないろ生命は5月に発売した新商品が好調だったことから138億円となった。グループ基礎利益は同85%減の63億円。うち朝日生命は新型コロナウイルス感染症によるみなし入院給付金の増加およびヘッジコストの増加を主因として133億円、なないろ生命は開業から間もないため、新契約業績の伸展等に伴う事業費増加を主因として▲69億円となった。

朝日生命グループの新契約年換算保険料のうち、第三分野は前年度比30.5%増の302億円だった。朝日生命の新契約年換算保険料は同12.7%減の202億円、なないろ生命は同264.8%増の138億円。解約・失効・減額の合計から復活を差し引いたグループ消滅契約年換算保険料は同2.3%増の237億円だった。
グループの保有契約年換算保険料は、主に貯蓄性商品の保有減少により前年度末比0.5%減の5083億円となったが、うち第三分野については同5.4%増の2401億円と増加した。
保障性商品のグループ新契約年換算保険料は337億円で、朝日生命の営業職員チャネルにおける医療保険販売の伸展や、なないろ生命の5月に発売した新商品の好調により、前年度比26.2%増加した。
保障性商品のグループ保有契約年換算保険料は、堅調な朝日生命の営業職員チャネル業績、なないろ生命の好調を背景に3203億円となり前年度末差で104億円増加した。
収支の状況では、グループの保険料等収入は前年度比233億円増の4187億円で、連結の経常利益は同195億円減の97億円。親会社に帰属する当期純剰余は同81億円減の115億円だった。グループ基礎利益は63億円となり、前年度から356億円減少した。うち朝日生命単体では、新型コロナウイルス感染症によるみなし入院給付金の増大により保険関係損益が前年差222億円減の542億円、ヘッジコストの増加を主因として利差損益(逆ざや額)が同▲93億円の▲408億円となり、基礎利益は同315億円減の133億円となった。なないろ生命の基礎利益は前記の通り▲69億円。
財務の状況では、ソルベンシー・マージン比率(連結)は、海外金利の上昇等により有価証券の含み益が減少したため、前年度末比2.9ポイント低下し979.3%。朝日生命単体では933.0%と同21.9ポイント低下した。実質純資産額(朝日生命単体)は、内外金利の上昇等により有価証券の含み益が減少したことにより、前年度末比2260億円減少し8284億円。
21年度にスタートした中期経営計画「Advance~The road to2030」の進捗については、経営戦略目標であるグループお客さま数、グループ保障性商品の新契約年換算保険料、グループ介護保険新契約件数、グループ保障性商品の保有契約年換算保険料のいずれの項目も着実に伸展していると報告した。
この他、直近の主な取り組みとして、3月にベトナムに現地法人「朝日ライフコンサルティング・ベトナム」を設立し4月から業務を開始したことを報告。今後は現地法人を通じて、新たな提携先開拓の強化に加え、対面販売チャネルの構築などチャネル多角化を行い、さらにベトナム事業を拡大していくという。