2022.12.15 3メガ損保 22年度第2四半期(上半期)決算、各グループで通期利益予想を下方修正

11月18日に発表された損保大手3グループの2022年度第2四半期(上半期)決算は、各グループとも保険料収入は順調に推移しているものの、国内自然災害やコロナ影響、海外事業の損失などにより大幅な減益となり、通期業績予想の下方修正を発表している。
東京海上HDの正味収入保険料は海外のレートアップや引受拡大、国内の火災保険の増収を主因に前年同期比18.7%増の2億2798万円と好調な進捗を示したが、中間純利益は同67.9%減の865億円となった。通期の連結業績予想で当期純利益は3700億円(年初予想4300億円)に下方修正した。修正純利益は同56.7%減の1378億円で、コロナ(台湾・国内)や国内を中心とした自然災害などの一過性の影響を通期で▲約1600億円として見込んでいる。このうち台湾コロナの損失は足元の感染率拡大を踏まえ、同社持分で通期で▲910億円を見込む。これらの影響を主因として、修正純利益の通期予想は、年初予想の5500億円から4000億円に下方修正した。
MS&ADHDの正味収入保険料は国内損保子会社、海外保険子会社ともに増収となり、前年同期比8.7%増の2兆954億円を計上したが、中間純利益は自然災害ロス、新型コロナ関連ロス、ロシア・ウクライナ関連ロス、海外の資産運用損などのマイナス要因が重なり、同1584億円減益の▲335億円となった。グループ修正利益も同1762億円減益の74億円。当期純利益の通期予想を1400億円(年初予想2400億円)と下方修正した。国内で自然災害と新型コロナ関連ロスが、海外で北米ハリケーン・イアンなどの自然災害と金融マーケット変動の影響を受けた資産運用損がそれぞれ当初予想額を上回る見通しとなったことが主因。グループ修正利益についても年初予想の3000億円から1700億円に下方修正した。
SOMPOHDの正味収入保険料はSIコマーシャルの大幅増収を主因に前年同期比23.6%増の2兆1032億円を計上した。中間純利益は▲200億円だった。修正連結利益は国内自然災害や新型コロナ影響などの一時的な要因を主因に、同65.8%減の508億円。当期純利益の通期予想を800億円(年初予想1600億円)に下方修正し、修正連結利益も年初予想の2600億円から1600億円に下方修正した。自然災害、コロナウイルス感染症の拡大、予想を上回る自動車の発生保険金見込み、トルコの連結子会社での損失計上などのため。