2017.11.14 エクセルエイド少短 日本の保険業界で初、AmazonPayで決済可能に
糖尿病保険を提供するエクセルエイド少額短期保険は11月14日から、支払い方法多様化の一環として保険料の決済にAmazon Payを導入する。Amazonアカウントに登録している情報を活用することで保険の申し込みが簡単に行えるようになる。同社ではこれまで保険料の支払いはクレジットカードまたは口座振替だったが、顧客はAmazon Payを選択することでクレジットカード番号や住所などを入力せずに申し込みが完了するため、手間の簡素化と同時に、契約情報の入力ミス減少も期待できる。同社IT企画部主任の天野洋章氏によると、Amazon Payによる決済導入は、日本の保険業界では初めてだという。
保険加入希望者が同社ホームページから申し込みをする場合、保険料の支払い方法をクレジットカードか口座振替、Amazon Payから選択することになる。Amazon Payを選択するとAmazonサイトへ移動。自身のアカウントへログインし、支払い手続き後に再び同社サイトへ戻るという流れ。天野氏は「お客さまのメリットは大きい」とし、Amazonのアカウントを持っていればクレジットカード情報や住所などの情報を入力する必要がないため、安心感や利便性向上につながるという。また、ウェブからの申し込みの7割がスマートフォンという現状から、クレジットカード情報を入力する必要がないAmazon Payを導入することで、顧客は外出先など場所や時間を選ばずに申し込みしやすくなるとみている。
一方、同社はメールアドレスや住所などの入力ミスがなくなると期待する。「せっかくお申し込みされても、メールアドレスや住所などの間違いで連絡が取れないことがある」と課題を挙げ、既に買い物などで登録しているAmazonアカウントの情報を使用するためこうした課題を克服できるというのだ。また、商品の魅力にAmazonという信用をプラスすることで顧客へ安心感を提供するとともに、契約の増加や離脱率改善にも期待を寄せる。
IT企画部長の飛澤武則氏は、2018年春の改正割賦販売法施行に伴うクレジットカード情報の取り扱いに関するPCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)準拠もしくはクレジットカード情報非保持化への対応の一つだと話す。「クレジットカードの取り扱いは継続していくが、その一方でAmazon Payを利用するお客さまに関しては、当社はクレジットカード情報を保持しない」と説明するとともに、システム連携についても言及。申し込みがあっても審査の結果、引き受けができなかった場合や申し込みから請求までのタイムラグ、定期決済など、他の商品購入とは一線を画すため、「Amazonの担当者に保険という特殊な商品を理解してもらうことは重要だった」と振り返る。双方で意見を出し合い、保険に対応するシステムを構築していった。
保険加入が困難な糖尿病有病者の救済を理念に、生命保険・医療保険を提供している同社は、こうした新たな取り組みによって、より加入しやすく安心を提供していきたいとしている。