2017.06.20 三井住友海上あいおい生命 スマホアプリ『引受の目安』を開発

 三井住友海上あいおい生命は5月1日、同社代理店に対して、スマートフォンアプリ『引受の目安』の提供を開始した。病名一覧表から特定の傷病名を選択すると死亡保障、医療保障等に関するそれぞれの医的引受の目安が表示。引受可否の他、特別保険料領収や特定部位不支払等の特別条件が適用となる場合の目安、病状や年齢などに応じた引受のポイントなどについても確認できる。同社では、『引受の目安』により、時間や場所にとらわれずに検索が可能となることで、代理店と営業第一線の募集活動の効率化に寄与できると期待している。

 同社ではこれまで、顧客の保険加入に当たり、代理店・募集人が主な疾患に関する引受可否の目安を確認する際は、冊子またはパソコン等から「医的引受の目安」を確認していた。
 『引受の目安』では、医的引受の目安について、iPhone、Androidのスマートフォンからいつでもどこでも病名検索して結果を表示することができる。「病名」入力か、「引受が困難な疾病」「五十音順」「部位別分類(呼吸器疾患、アレルギー疾患など)」から検索し、「病名」検索では音声認識機能も利用できる。検索結果画面には、引受可否の他、症状や年齢などに応じた引受のポイント、特別条件(保険金削減支払、特別保険料領収、特定部位不支払、指定障害不担保)が適用になるケースの目安についても表示される。
 同アプリでは、Apple Watchで行った音声入力検索結果をペアリングしているiPhoneの画面に表示することも可能だ。
 MS&ADシステムズ生保システム第一部MSAフロントシステムグループデザイナーの内谷傑氏は「今回、より迅速なソフトウエア開発のため『アジャイル』という新しい手法を取り入れ、3カ月という短期間で実現することができた。昨今は保険業界でもウエアラブルデバイスの動きが活発化しており、当社としても業界初を目指す革新的な取り組みを実現させたいと考えていた。話題性も高く、利便性の向上にも貢献できたことで、非常に満足している」と話す。
 同グループの服部実氏は「使ってもらえる、使い続けてもらえるアプリとして話題性を重視するためにスマートフォンだけでなくApple Watchと連携したアプリ開発を行ったが、海外企業とのコミュニケーションには特に苦労した。また、数ある病名を正しく音声認識できるようにするため、何度もテストを行った」と話す。
 実際に使用した代理店からは「重い冊子を持ち歩く必要がなく、その場で検索できるため大幅な時間短縮となり、手間がかからなくなった」「Apple Watchとのペアリングには、お客さまが興味を持たれることが多く、話題も弾む」といった声が寄せられている。
 三井住友海上あいおい生命営業企画部営業ITグループの樋口弘子次長は「『引受の目安』の開発で、ペーパーレス化にも貢献できたと思う。今後は、アプリの活用により代理店の募集活動の効率化につなげるとともに営業第一線の活動量を拡大できるようにしていきたい」と話している。