2016.08.01 三井住友海上・再生医療学会が再生医療で賠償制度創設へ、患者とドナー双方を救済

 三井住友海上は7月21日、(一社)日本再生医療学会が11月1日に創設する「再生医療等治療賠償補償制度」で、同社が幹事会社を務めることを発表した。新制度の運営を通じて、がん免疫細胞療法や歯科PRP療法をはじめとする再生医療等技術の健全な発展と、再生医療の迅速で安全な普及促進に貢献していく。
 新制度は、従来の医師賠償責任保険で補償対象としている医師・医療機関に法律上の賠償責任がある場合の健康被害に対する補償に加えて、医師・医療機関に法律上の賠償責任がない場合も補償対象とする。また、再生医療等安全性確保法で義務化されているドナーに対する補償だけでなく、同法では定めのない患者に対する補償にも対応していく。
 新制度の創設によって、再生医療などに起因して健康被害が発生した場合に、患者とドナーは迅速に一定の補償を受けられるようになる他、再生医療等安全性確保法で義務化されているドナーの健康被害に対する補償を同制度で提供することで、医療機関や医師は確実に法令を順守するとともに安心して再生医療を提供できるようになる。
 再生医療学会は、再生医療等安全性確保法で義務化されているドナーと定めのない患者の双方に対する健康被害の補償について補償の手引きを策定し、三井住友海上と共に、新制度を通じて患者とドナー双方の健康被害救済を図っていく。