2025.03.31 マーシュジャパン グローバルベース企業向け料率が2%低下 2期連続低下で緩和傾向が継続 競争激化、賠責引上げの緩和などが要因
マーシュジャパンは3月3日に発表したマーシュ・グローバル・インシュランス・インデックス日本語版で、2024年10月~12月期(第4四半期)のグローバルベースの総合的な企業向け保険料率が前四半期の1%の低下に続き2%の低下となり、7年間にわたって上昇を続けてきた保険料率が2期連続で低下したと報告した。同社では「これは21年第1四半期に初めて見られた傾向と相似しており、企業向け損害保険における保険会社間の競争の激化、賠償責任保険料率の引き上げの緩和、金融・プロフェッショナル分野の安定化傾向、サイバーリスクの保険料率引き下げ加速などが要因となり、総合的な企業向け保険料率の緩和傾向が継続している」としている。
地域別で見ると、パシフィック地域が8%の低下、英国は5%の低下、アジアは3%の低下、欧州は2%の低下、カナダも2%の低下と昨年同四半期と比較して低下が見られた。一方、中南米・カリブ海地域、およびインド、中東、アフリカ地域(IMEA)は1%上昇、米国は前四半期に3%上昇した後に今期は±0となった。
その他のトレンドとして以下が報告された。
グローバルの財物保険の保険料率は、前四半期に2%の低下で推移した後、今四半期には3%の低下となった。地域別で見ると、パシフィック地域での8%の低下が最も低下率が大きく、米国、英国では4%の低下、カナダ、中南米・カリブ海地域、アジアでは一桁前半の低下となった。欧州では±0となり、インド、中東、アフリカ(IMEA)地域では今期3%の上昇が見られた。
グローバルの財物保険市場は、ロサンゼルスの山火事のような損害事故に敏感に反応しており、今年の自然災害による総損害額に影響を与える可能性が高いとみられている。
グローバルの賠償責任保険は、前四半期の6%の上昇に続き、4%の上昇となった。地域別で見ると、米国の保険料率は他の地域より大幅に上がり7%の上昇となった。中南米・カリブ海地域では5%の上昇となったが、その他地域ではマイナス2%から1%の範囲で推移した。
グローバルの金融・プロフェッショナル分野の保険料率は6%低下し、10四半期連続で低下した。他の全ての地域でも同様の結果となった。これは、保険会社間の競争が引き続き活発であることと、引受キャパシティの増加によるものとみられるという。
グローバルのサイバー保険料率は前四半期と同様に6%の低下となり、他の全ての地域でも低下傾向となった。これは既存の保険会社と新規参入した保険会社との間での激しい競争や、企業における継続的なサイバーセキュリティの改善が要因となっているという。
同報告書について、マーシュのグローバル・プレースメント部門統括責任者の John Donnelly 氏は「財物保険、金融・プロフェッショナル分野の保険、サイバー保険における料率の緩和傾向は、顧客にとって好ましい展開だが、グローバル市場の他の分野、特に米国の賠償責任保険における課題は深刻だ。マーシュは、顧客がコストを適切に管理し、バランスシートを健全に保ちながら、進化する市場環境に対応できるよう支援することに全力を尽くしていく」とコメントしている。