2025.03.13 3メガ損保  24年度第3四半期決算  政策株式売却の貢献で好調続く

 3メガ損保各グループの2024年度第3四半期決算は、政策株式売却が貢献し、修正利益ベースで順調な進捗を示している。東京海上ホールディングスでは再び通期予想を上方修正した。
 東京海上ホールディングスのグループ連結の正味収入保険料は、国内外でのレートアップ等により、前年同期比3.0%増の3兆8637億円を示した。四半期純利益は同73.0%増の8952億円で、修正純利益は政策株式売却ペースの加速による売却益の大幅増加や海外保険事業の増益等により同4706億円増の9910億円を示した。11月予想の1兆400億円に対する進捗率は95.3%。連結正味収入保険料の通期予想を11月予想の5.3%増5兆800億円から9.8%増の5兆3000億円に上方修正し、修正純利益の通期予想についても国内損保事業の自動車保険の損害率悪化や過年度リザーブ積増等の影響を政策株式の売却加速および海外事業の好調な保険引受が打ち返すことを見込み、1400億円上方修正し、1兆1800億円に引き上げた。
 MS&ADインシュアランスグループホールディングスの連結正味収入保険料は、国内は前年同期比4.3%増の2兆3511億円、海外は同25.0%増の1兆2201億円となった結果、全体で同10.5%増の3兆5712億円となった。四半期純利益は政策株式売却が進んだ国内損保子会社の増益を主因に同122.3%(3444億円)増の6260億円を示し、通期予想の6300億円に対する進捗率が99.4%となった。グループ修正利益は同3665億円増益の6339億円で、11月発表の通期予想の6700億円に対する進捗率は94.6%。国内損保事業は同2896億円増の4328億円で、通期予想に対する進捗率は95.6%、海外事業は752億円増益の1563億円で進捗率94.2%。通期業績予想に変更はない。
 SOMPOホールディングスの連結正味収入保険料は前年同期比1.6%増、468億円増収の3兆0037億円を計上した。四半期純利益は政策株式削減の加速を主因に同18.2%増の3818億円を示し、第3四半期としては過去最高益を記録した。修正連結利益は国内損保事業が同292億円減の457億円、海外保険事業が資産運用利益増を主因に同224億円増の1511億円を示し、合計で同2.9%(69億円)減の2356億円で、通期予想の2700億円に対する進捗率は87%と上振れ基調で推移している。通期予想に修正はない。